最近は3Dという言葉を耳にすることが増えました。3Dと聞くとなんとなくイメージはわきますが、「具体的に2Dと3Dの違いって?」と思う方も少なくないでしょう。今回は「2Dと3Dの違い」と3Dの表現に必要な「3Dデータ」について説明します。
2D(二次元)と3D(三次元)の違いとは
2Dと3Dの違いとは、その名通り次元(軸)の数の違いです。2D(2 Dimension)は空間の次元が2であること、つまり、縦と横しかない平面の世界です。紙に描いた図や絵などはすべて2Dに分類されます。
一方、3D(3 Dimension)は3つの次元で表された空間です。縦・横・高さ(奥行き)のある世界で、私達が生活しているこの世界はもちろん3Dですよね。
具体的にゲームの変化を例として解説します。2Dで表現されるものの代表例は、ファミコンソフトがあげられるでしょう。ファミコンソフトは、画面に奥行きがないため、縦と横しかありません。これが2Dです。
3Dのゲームでは奥行きがあり360度自由に動くことができます。3Dの表現にはゲーム業界を含め、3Dデータを利用するのが一般的です。
3Dデータとは
3Dを表現するために利用する3Dデータについて説明します。3Dモデルや3DCG、3DCADと呼ばれることもあります。その名の通り、二次元ではなく、三次元をベースにして作成された立体のデータのことを指します。
ただ、実際に3Dデータを見るパソコンやスマホの画面は2Dです。そのため、三次元空間内の立体物をコンピュータの演算で二次元である平面の情報に変換し、奥行きのある立体感を生んだ2D画像として投影しています。
従来、精細で高品質の三次元画像は、大企業や大きな研究所でしか得られませんでした。しかし、21世紀末からコンピュータ技術の急速な発達と性能向上によって、21世紀初頭ではPC、ゲーム機でも利用されるようになっています。
3Dデータの特徴
3Dデータは可変データのため、作成した後から形状や質感の変更ができます。そのため、2Dに比べて比較的容易にアニメーションなどの表現が可能です。
具体的には、2Dは基本的に絵なので、動きなどを表す際も事前にすべてのポーズを描いておき、それをコマ送りのようにアニメーションさせます。しかし、画面内の視点の位置を自由に動かせるようなダイナミックな動作は難しいです。
3Dは素体のデータがあれば腕を動かすなどのポーズを変更は容易です。 また、3Dデータは演算して描かれる立体物扱いなので、横や後ろに回り込むようなダイナミックなカメラワークも可能です。その反面、精密な描写技術が必要となるため、データ容量が重くなり処理するためのマシンパワーが必要となります。
近年では、3DCGのソフトの性能が向上してきました。従来では不得意であったキャラクターの表情付けの技術なども大幅に改善され、細かな表情が作れるようになってきています。そのため、3Dの技術は様々なものに応用されています。
3Dに関係する応用された技術
- 3DCG
- 3Dアニメーション
- AR
- VR
- MMD
- Vtuber
- 3Dプリンター
3Dデータが抱える問題
そのように幅広い分野で使用されている3Dデータですが、まだまだ色んな壁が存在します。代表的なものを以下に解説します。
①デザイナーの母数が少ない
PhotoshopやIllustratorのように、3Dモデリングソフトを使用している人口が少ないです。
②CGとCADの間に大きな隔たりがある
一口に3Dモデルと言っても、CGデータとCADデータがあります。CAD系デザイナーは有機物の作成が難しく、細かな色付けもできません。CG系デザイナーは、映像やゲーム用の3Dモデルを作成できますが、細かな寸法の再現が苦手であったり、CGデータは金型や3Dプリンターで出力ができなかったりなどの問題があります。
③データ容量が大きくなってしまう
2Dでの表現と比較して3Dモデルを使った表現はデータ容量が大きくなってしまいます。近年ではスマートフォンの普及で3Dデータも身近になりましたが、それでもより精巧な3Dモデルを処理するにはハイスペックのパソコンが必要な状況です。
まとめ
多彩な表現ができ、いろいろな分野に活用されている3Dですが、3Dデザイナーの数やデータ容量の問題など、まだ障壁はあります。ただ、スマートフォンのようなデバイスの進化や、また注目されている今後の5G回線の普及により通信速度も爆発的に上がるため、より3Dが世の中に浸透していくのではないでしょうか。
どこに3Dモデルが活用されているかという視点で世の中を見てみると面白いかもしれませんね。
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