映像制作現場で多く活用されているストーリーツール「Flix」に、大幅な機能強化を施した最新版『Flix8.0』が登場しました。
特にStoryboardProとの連携性が向上し、ショット管理や編集作業の効率が格段にアップしています。
さらに新たなUIやドラッグ&ドロップ操作の改善により、ストーリーボードの制作フローがより直感的でスムーズなものへと進化しました。
本記事では、Flix8.0に追加された注目機能とその利便性について詳しくご紹介します。
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Flix8.0がリリース!アニメ制作向けストーリーツールが連携強化
VFXやアニメーション制作で使われているストーリー開発ソフト「Flix」の最新バージョンFlix8.0がFoundryから提供開始されました。
ToonBoomStoryboardProとの接続性が拡張され、両ツール間で個別パネルを直接やり取りできるようになっています。
加えて新しいShotsUIの導入でStoryboardProや編集ソフトとの往復作業も整理されました。
SonyPicturesImageworks発の「共同編集ハブ」という設計思想
FlixはSonyPicturesImageworksの社内開発ツールに端を発し、監督や制作側とアーティストがストーリー初期から同じタイムライン上で検討できる共同編集基盤として運用されてきました。
PhotoshopやStoryboardProで描かれた絵コンテを中央リポジトリで管理し、差分追跡も可能です。
書き出し時は制作に適した解像度や比率に変換し、アニマティックに使える形でエクスポートできます。
Flix8.0StoryboardPro連携拡張と運用性の強化
Flix8.0ではStoryboardProと直結する専用拡張が追加されました。
両ソフト間でストーリーボードの個別パネルを直接やり取りできるようになり作業往復の手間が減ります。
あわせて新しいShotsUIが実装されStoryboardProや各種編集ツールとのラウンドトリップも整理されました。
このアップデートではほかにも運用面の見直しが入っています。
ファイル取り込み時の進捗を即時に可視化するシーケンスインポートUIが加わり、ドラッグ&ドロップ操作のレスポンスも大きく改善されました。
制作初期の絵コンテ管理から編集戻しまでの負荷が軽くなる更新です。
Flix 8.0の新機能一覧
Flix8.0は、ストーリーボード作業と編集ツール間の連携をさらに進化させ、より効率的な制作環境を提供します。
StoryboardProとの統合強化により、クリエイティブチームの連携が一層スムーズになりました。
・ShotsUIとラウンドトリップ
・ドラッグアンドドロップワークフロー
・Flixクライアントプラグイン
・新しいシーケンス取り込みUI
ここでは主な新機能を見出しごとに3項目ずつ整理してご紹介します。
ShotsUIとラウンドトリップ

Flix8.0ではショット管理インターフェースが刷新され、ユーザーが視覚的に操作しやすい新しいショットUIが導入されました。
これにより、ショット名の設定や属性の管理をFlix上で直接行えるようになり、ショットの作成・編集・変更をより直感的に操作できます。
加えて、ラウンドトリップ機能も大きく改善されており、EditorialやStoryboardProとの間でショットをやり取りする際に、名前や構成が維持された状態で完全に同期されます。
その結果、Flixから送信されたショットはStoryboardProで自動的にネイティブなシーンとして認識されるようになり、追加の変換作業を省くことができます。
ドラッグアンドドロップワークフロー

Flix8.0では、ドラッグアンドドロップ操作によるパネルの取り扱いが大幅に向上しました。
保存先を事前に指定することなく、Flixブラウザ内の任意の場所に新規パネルをドラッグ&ドロップするだけで配置できるようになり、作業のスピードと効率が飛躍的に高まりました。
また、既存パネルにアートワークをそのままドラッグすることで、自動的に新バージョンとして登録され、過去の履歴も保持されます。
すべての操作はFlix内で完結する設計となっており、無駄な手順を排除した直感的でスムーズなワークフローを実現しています。
Flixクライアントプラグイン

Flix8.0では、従来のAPIと自動化機能をベースに新たな「Flixクライアントプラグイン」が追加され、UIのカスタマイズ性が飛躍的に向上しました。
Chromeのプラグインフレームワークを活用することで、独自のボタンを追加したり、UIの挙動を自由に変更したりすることが可能です。
これにより、各制作チームは自分たちのワークフローに合わせて操作環境を最適化できるようになります。
また、Flix7で導入された自動化ツールとの互換性も保たれており、拡張機能との統合運用がスムーズに行える点も大きな魅力です。
新しいシーケンス取り込みUI

Flix8.0では、シーケンスのインポート処理がより分かりやすく可視化される新UIが導入されました。
取り込みの進行状況が画面上部のバーにリアルタイムで表示され、ユーザーはインポート中の各ステップを一目で把握できるようになります。
さらに、個別のサブタスクの進行状況も細かく確認できるため、処理の流れを把握しながら他の作業を同時に進めることが可能です。
加えて、インポートログにも即時アクセスできる構造になっており、トラブル時の対応や作業履歴の確認もスムーズに行えるようになっています。
対応環境と価格について
Flix8.0ServerはRockyLinux9に対応しており、Flix7.1ClientはWindows 11およびmacOS15.0と互換性があります。
本製品はサブスクリプション形式で提供されており、利用料金はお問い合わせいただいた内容に基づいて個別に案内されます。
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