3Dキャラクター向け衣装リギングツール『Clothy3D』が、誰でも利用可能なパブリックベータ版として無料リリースされました。
このツールは、特定のキャラクター用に作成された衣装を他の3Dモデルに適用できる機能を備えており、リグやスキンウェイト、トポロジーの自動転送を通じて効率的な衣装適用を実現します。
開発者によると対応プラットフォームとしては、Daz3DやUnrealEngineのMetaHumanキャラクターに加え、MarvelousDesignerやReallusionCharacterCreatorで制作された衣装データにも対応しています。
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この記事の監修者
独学で3DCGを学び、フリーランスの背景モデラーとしてゲーム業界のコンシューマータイトルに多数参加。加えて、TV・Web広告、AR/VRコンテンツなど、多種多様な分野での制作実績を持つ。
MayaとBlenderの両刀遣い。得意分野はハードサーフェスモデリング。現在は3DCGゼネラリストとして、幅広い案件を担当している。
3Dキャラクター間で衣装・リグ・トポロジを自在に転送できる革新的ソリューション
Clothy3Dは、「あらゆる3Dキャラクターにさまざまな衣装を自動でフィットさせ、リギングまで行う」機能を備えた革新的な3Dツールです。
ヒューマノイド系3Dキャラクターの制作を効率化できる手段として注目されています。
このソフトウェアは5つの独立したモジュールで構成されており、3Dデータの変換や転送をシームレスに実現します。
主なツールには、3D衣装やキャラクターを交換可能な形式に変換する『ClothConverter』と『CharacterConverter』が含まれています。
また、「Dress3D」では、変換済みのデータを使って衣服を着たキャラクターを生成し、外部のDCCツールへエクスポートすることが可能です。
さらに、『SkeletonTransfer』と『Deform3D』の2つのツールを活用することで、異なる3Dキャラクター間でリグ構造やトポロジの情報を転送できます。
これにより、衣装やキャラクターの再利用性が高まり、制作工程全体の効率化が図れます。
Clothy3D、多様な3Dファイル形式と各種ソフトウェアに対応

Studioツールは、3Dキャラクターやリグ、衣装などのアセットを他のアプリケーションで再利用できるように変換する機能を備えた中間ツールです。
このツールセットでは、多様なファイル形式に対応しており、静的なモデル(衣装など)はOBJ、FBX、Collada(DAE)、DXF、3DSといった形式で読み込むことが可能です。加えて、ボーン構造を持つリグ付きキャラクターはFBXまたはDAE形式に対応しています。
取り込めるキャラクターの種類も豊富で、Daz 3DのG3・G8・G9キャラクター、Marvelous Designerで作成したアバター、Mixamoのモーションデータ、UnityのMecanim、Unreal Engine 4および5に対応したリグ構造にも対応しています。
変換処理後のアセットは、OBJやFBXファイルとして書き出せるため、BlenderやMaya、Unity、Unreal Engineなど、主要なDCCツールやゲームエンジンでもスムーズに活用できます。
特にUnreal Engineを利用する開発者に向けては、Clothy3D StudioがMetaHumansにおける18種類の体型を正式にサポートしている点が大きな特徴です。
価格と対応範囲
Clothy3DStudioはWindows環境でのみ動作する3D衣装編集ソフトです。利用を開始するには、Clothy3D公式サイトから無料アカウントを作成する必要があります。
現在はベータ版として無料で提供されていますが、1ヶ月あたりのエクスポート回数は100件に制限されています。エクスポート回数を追加で獲得したい場合は、アフィリエイトリンクの共有や、Clothy3Dのマーケットプレイスにアセットを投稿することで上限を増やせます。
また、Clothy3Dの発表によると、ベータ期間終了後もエクスポート回数に制限のある無料プランは継続される予定です。
さらに、制限なくエクスポートできる有料プランの導入も計画されています。
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