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Foundry、Mari 7.5をリリース|複数のテクスチャ チャネルに同時にペイントする「マルチペイント」を追加

Foundryが3Dテクスチャペイントツール「Mari7.5」を公開しました。今回のバージョンでは、ユーザーからの要望が特に多かった「マルチペイント機能」が実装されています。

複数のテクスチャチャネルへ同時に描画できるため、従来のようにマップごとに作業を切り替える必要がなく、制作効率が大幅に向上します。

加えて、テクスチャの転送処理を最適化した新システムが搭載され、ベイク作業のスピードと安定性が改善されています。

自動バックアップ機能も見直され、作業データの保全性が向上しました。

さらに、TexturingXYZの新しいストックテクスチャセットが利用可能になり、より高品質なマテリアル表現が行いやすくなっています。

Mari7.5はテクスチャ制作のワークフローを強化するアップデートとなっており、プロダクション向けの環境でも活用しやすい仕上がりになっています。

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複数テクスチャを同時に扱える新マルチペイントシステム

Mari7.5ではWētāFXとの共同開発によって、複数のテクスチャマップを同時に扱えるマルチペイントシステムが導入されています。

従来のMariは単一RGBA画像を前提としていたため、拡散マップと併せてスペキュラやバンプといった別チャンネルを同時に塗り込むことが難しい仕様でした。

この制約が解消され、最大8チャンネルへ同時にペイントや投影を行えるようになった点が大きな進歩です。

新しいマルチチャンネル対応インターフェースでは、対象チャンネルの選択、画像のドラッグアンドドロップによる割り当て、ブレンド設定などを直感的に操作できます。入力後は選択した複数チャンネルに対して一括でペイント処理が反映されるため、高度な質感設計を効率的に進められます。

さらに、ペイントや消しゴム、ぼかし、ワープ、スラープ、クローンスタンプなど主要ツール群もマルチペイント仕様に最適化されています。

作成した設定は保存して別プロジェクトで再利用したり、チームメンバーと共有したりできるため、制作環境全体のワークフロー強化にもつながります。

イメージ マネージャでグループを作成し、マルチペイント パレットにドラッグ

イメージマネージャ上でグループを作成し、そのままマルチペイントパレットへドラッグできるようになりました。Mari7.5ではイメージマネージャが再設計され、従来のタブ構造ではなくイメージグループを中心に整理できる仕組みが導入されています。

このアップデートによって複数画像をまとめて扱いやすくなり、グループを新しいマルチペイントパレットに移動するだけでMari側が適切なチャンネルを自動的に判断します。

複雑なマテリアル設定を行う場合は、グループに必要なシェーダーモデルを割り当て、各イメージをどのストリームに配置するかを手動で指定することも可能です。

TheBakeryと自動バックアップ機能の刷新

Mari7.0で搭載された新しいテクスチャベイクエンジン「TheBakery」に、最新のテクスチャ転送機能が加わりました。

異なるUVレイアウトを持つ複数のオブジェクト間で、テクスチャやノードグラフを効率良く受け渡せるよう設計されている点が特徴です。

ユーザーはUV座標のマッピング処理をMariに任せることも、独自に用意したUVマップを使って細部までコントロールすることも可能です。

さらに、プロジェクト復元とバックアップ管理システムも見直され、バックアップにタグを付与できる新機能が追加されました。

バックアップからプロジェクトを読み込む際の処理速度も改善し、作業再開までの待ち時間が短縮されています。

Mari7.5では、TexturingXYZのアセットライブラリから動物マップ3種と新しいスキン素材54点が収録され、ルックデブアーティストBradforddeCaussin氏による新ブラシも利用できるようになりました。

また、本バージョンはVFXリファレンスプラットフォームCY2023の仕様に対応しています。最新仕様より3バージョン遅れた状態ではあるものの、Mari7.1以降には主要ライブラリへの細かな更新が適用されています。


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