3Dデータの作成には実物を3Dスキャンする方法や、3Dモデリングソフトで手作業で作成するなど様々な方法があります。
今回はその中でも写真をもとに3Dデータをつくるのに適したソフトやサービスを紹介します。
プロのデザイナーに依頼すると数万円かかりますが、簡単なデータであれば無料ソフトで作成可能です。
フォトグラメトリとは?
フォトグラメトリー(Photogrammetry)とは、対象物を多角的に撮影した複数の写真データから、その形状や質感を解析・統合し、高精度な3DCGモデルを構築する技術のことです。デジタルカメラを活用した3次元計測の現場でも広く導入されています。
この手法の大きな利点は、高価な3Dスキャナーなどの専用デバイスを必要とせず、通常のカメラで撮影した静止画のみで立体化が可能な点にあります。
一般的に、精緻なモデルを作成するには100枚前後の画像が必要となりますが、その応用範囲は広く、小物から巨大な歴史的建造物、さらには都市全体の3Dデジタル化まで対応できるのが大きな強みです。
3Dスキャンとの違いを比較
フォトグラメトリと3Dスキャンは、いずれも立体形状を取得するという面では同じ技術として扱われますが、情報の集め方と得意分野が異なります。
| 項目 | フォトグラメトリ | 3Dスキャン |
|---|---|---|
| 使用機材 | カメラ、ドローンなど | 専用スキャナー |
| 取得原理 | 写真からの形状推定 | センサーによる直接測定 |
| 精度 | 中程度(条件に依存) | 高精度 |
| テクスチャ情報 | 高精細に取得可能 | 取得できないまたは別途必要 |
| 適した対象 | 建築物、大規模対象、美術品など | 小型部品、人体、工業製品 |
| コスト | 低〜中 | 中〜高 |
フォトグラメトリは、対象物を様々な角度から撮影した複数の写真を解析し、そのデータから3次元形状を表現する手法です。
一般的なカメラやドローンで撮影可能なことから、比較的導入がしやすく、色味や質感を自然に再現できるメリットがあります。
これに対し3Dスキャンは、レーザーを用いて対象物の形状を直接計測する技術です。細部まで正確にデータを取得できるため、寸法精度が求められる用途に適しています。
写真から3Dデータを作成する方法
写真から3Dデータを作成する方法は大きく以下のふたつの方法があります。
フォトグラメトリによる作成
複数の角度からの写真をアップロードし、自動で3Dデータを作成する方法です。手作業が不要な分、楽に3Dデータの作成ができますが、十分な写真素材の用意が必要です。
3Dモデリングによる作成
写真はあくまで参考でそれを基に手作業で3Dモデリングする方法です。1枚の写真からでも作成可能ですが、技術が専門的なスキルがある程度必要になります。
それぞれの代表的なソフトウェアを紹介します。
※以下、本記事中すべての画像はソフトウェア公式サイトからのスクリーンショット、および操作画面をキャプチャしたものです。
フォトグラメトリによる作成
ここでは、写真から3Dデータを作成できるフォトグラメトリのツールやソフト、アプリを解説します。
・3DF Zephyr(3DFゼファー)
・Autodesk Recap(オートデスク リキャプ)
・Reality Capture(リアリティキャプチャー)
・Mesh room(メッシュルーム)
・RealityScan
・Scaniverse
それではここから、1つずつ詳しく紹介します。
3DF Zephyr(3DFゼファー)

フォトグラメトリのソフトウェアで非常に有名なソフトウェアです。50枚以下の写真をアップロードして3Dデータを作成する場合は、無料で利用できます。
写真のアップロード可能枚数や機能が増える有料版でもランクに応じて、1.5万、3万円、5万円ほどの買い切りタイプのため、月額費用が不要で非常に購入しやすいソフトウェアです。
Autodesk Recap(オートデスク リキャプ)

作りたいモデルの前後左右、複数枚の写真を元に自動で3Dデータを生成します。提供元はAutodesk(オートデスク)社で、「Autodesk Memento」「Autodesk Remake」といったソフト名を経て、現在Recapに統合されました。
Autodesk社はMayaや3dsMaxを初め、多くの3Dモデリングソフトウェアを開発しているメーカー。写真からデータを生成する3Dモデリングツールの本命といえます。業務的な利用ではない場合、少し多機能すぎるため、持て余すかもしれません。
有料ソフトで年間310ドルですが、無料トライアル版も存在します。また有料版ではドローンを使って測量し、そのまま3Dデータ化も可能です。
Reality Capture(リアリティキャプチャー)

特に精度が高いと評判のあるフォトグラメトリソフトウェアで、機能面も充実しておりハイエンドユーザー向けの仕様になっています。
ただし、月額利用が3万円・9万円、買い切りタイプが180万円と非常に高額なツールです。
Mesh room(メッシュルーム)

フォトグラメトリには珍しいオープンソースで無料利用できるソフトウェアです。機能面も充実しているので、とりあえずお金をかけずにフォトグラメトリをしたい方には非常におすすめです。
RealityScan(リアリティスキャン)

Epic Gamesが提供する「RealityScan」は、連続して撮影された複数の写真データからSfM-MVS技術を活用し、撮影した被写体のカメラ位置・角度を解析して高精細な3Dモデルを構築するフォトグラメトリ・ソフトウェアです。
同ソフトウェアでは、仮想空間のシーン作成に加え、Unwrap(アンラップ)された3Dモデル、オルソ画像、位置情報を保持したジオリファレンスマップなど、多様な3D関連データの出力に対応しています。
Scaniverse(スキャニバース)

Scaniverseは、スマートフォンのカメラを使って現実の物体や空間を立体データに変換できるフォトグラメトリアプリです。開発元は「ポケモンGO」で知られるNianticです。
同アプリでは、撮影した複数の画像から形状を解析し、3Dメッシュモデルを自動生成します。
iOSとAndroidの両方に対応していますが、LiDARスキャン機能はLiDARセンサーを搭載したiPhoneやiPadでのみ利用可能です。Android版では主に画像ベースのフォトグラメトリ処理を行います。
3Dモデリングによる作成(初心者向け)
ここからは自動で3Dデータが生成されるものではなく、手作業で3Dモデリングをおこなうソフトウェアです。まずは厚みをつけるだけであったり、写真をなぞるような感覚で作成できるものなど、初心者向けのソフトを紹介します。
SELVA 3d(セルヴァ3d)

1枚の画像をアップロードすると、厚みを付けて3Dデータを作成できるwebサービスです。ロゴの場合は、切り抜きで厚みのあるモデルになり、写真の場合は板状の半立体レリーフのようなデータになります。
スタンダードクオリティのstlデータであれば無料でダウンロード可能です。よりハイクオリティのデータをダウンロードするには、1データにつき2.5ドル必要です。
Image to Lithophane(イメージ トゥ リトフェイン)

1枚の画像からレリーフを作成できる無料のWebサービスです。板状だけでなく球状や筒状も可能です。ただし、フィギュアのような複雑な形状は生成できず、表面に凹凸をつけるだけのツールです。
サービス名のLithophaneとは透かし彫刻のことで、ランプシェードのように裏側から照明を当てると絵柄が浮き出るようになっています。
Smooothie-3D(スムージー3D)

Smoothie-3Dは、写真をなぞり3Dモデルを作成できるWebサービスです。会員登録後に、無料で利用できます。他の3Dモデリングソフトと比べ、専門的なスキルが不要で直感的なモデリングの操作が特徴です。また、SNSや各サイトへのシェアを簡単におこなえるようになっています。
Fusion 360(フュージョン360)

再三にわたり本メディアでも紹介してきたFusion 360。非商用や学生・教員・スタートアップは無料で利用できる3DCADソフトウェアです。写真やイラストを参考に取り込みながらモデリングできます。
Blender(ブレンダー)

Blenderはオープンソフトの3DCGソフトウェアで無料で利用できます。近年、その多機能性が注目されており、Web上に使い方などの解説記事や関連書籍も増えています。写真やイラストを取り込んでモデリングが可能です。
写真から3Dデータを作成する際、外部サービスに依頼するなら『モデリー』がおすすめ!

3Dスキャンや3Dモデリング、フォトグラメトリのいずれかで制作しようと考えていたものの、実際に相談してみたところ、目的や活用シーンに合わせて最適な手法が別にあると分かった、というケースは少なくありません。
制作方法は一見すると似ているようですが、求めるクオリティや予算、納期や活用媒体によって選択肢は変わります。
だからこそ、迷った段階で一度プロに相談することをおすすめします。目的を整理しながら最適な制作フローを提案してもらうことで、無駄なコストや工数を抑えつつ、より効果的なアウトプットにつなげることができます。
そこで写真から3Dデータを作成する際におすすめなのが、株式会社メルタが運営する3Dデータ制作サービス『モデリー』です。
モデリーでは、3Dデータ制作から3DCG制作、3Dアバター、教育・研究用コンテンツ開発まで、幅広い分野に対応しています。
| 会社名 | 株式会社メルタ |
| 設立年度 | 2014年 |
| 対応領域 | ・3Dデータ作成 ・3DCG制作 ・AR ・VR ・3Dアバター ・研究・教育用コンテンツ制作 ・Web技術を組み合わせた3Dシステムの開発など、幅広い用途の3Dモデル制作・コンテンツ開発 ・ARデータ変換 ・Unity向けデータ変換 ・3Dスキャン |
| おすすめポイント | ・コンテンツ制作の企画段階から相談できる3Dパートナーとして、仕様策定、デザイン、モデリング、開発、運用環境構築までプロジェクトを伴走 ・オンラインストア上の製品のバリエーションをユーザーが自由に切り替え、好きな方向から見られる3Dコンテンツで、製品の魅力をより伝えるサポート |
モデリーでは、日本国内で実績を積んだプロの3Dデザイナーが担当し、高精細かつ安定したクオリティのデータをお届けしています。
また、専門知識を持ったディレクターが初期段階から伴走。ざっくりとしたアイデアでも、具体的なプランへと落とし込める提案力と企画力でサポートします。
制作フローに不安がある場合でも、丁寧に相談できる体制が整っているため、3DCGに詳しくない方でも安心してご依頼いただけます。
・AR/VR・Unityゲーム・映像など多分野に対応
・仕様策定から運用環境構築までトータルサポート
・クイックレスポンスでスムーズな進行
・各種ゲームエンジン・DCCツール対応
・経験豊富なデザイナーによる安定したクオリティ
モデリーは、以下のようなケースにおすすめです。
・Unity、ARや3Dデータを活用したいがノウハウがない
・高品質なモデリング・テクスチャを求めている
・社内リソースが不足している
・デジタルツインやリアルタイムコンテンツを検討している
3Dデータ作成をお考えなら、まずは気軽に『モデリー』にご相談ください。企画から完成までワンストップでサポートいたします。
まとめ
写真から3Dデータを作成するソフトウェアやサービスはいろいろありますね。自分が持っている写真素材の枚数や質に応じて使い分けてみてください。
また、複雑な形状であれば写真から簡単に作成することが難しく、手作業でのモデリングが必要になってしまいます。
紹介したFusion 360やBlenderで作成可能ですが、初心者には使いづらいモデリングツールなので、その際は3Dデータ作成サービスへの外注もご検討ください。
弊社の3Dデータ作成サービス「モデリー」でも3DCADや3DCGデータのご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。




















