Fusion 360はオートデスク社がリリースしている3DCADソフトです。Fusion 360では3Dモデリングだけでなく解析やレンダリングなどの機能を利用することができ、ものづくりに必要なツールを多く備えています。
今回はこちらを使用してペン立てをモデリングします。「3DCADを一度も使ったことがない」方でも簡単にできるように順を追って説明していきます。
インストールとアカウントの作成
Fusion 360は WindowsとMacの両方のOSに対応しており、オートデスクの公式サイトから無料体験版をダウンロードできます。無料体験版はアカウント作成から30日間利用でき、学生や教育機関、非営利目的での利用であれば、継続して無料で使用可能です。
インストールが完了したら、アカウントを作成します(すでにオートデスクのアカウントをお持ちの方はそちらを利用可能です)。ユーザー情報を入力し「アカウントを作成」をクリックすれば完了です。アカウント作成後、すぐにFusion 360を利用できるようになります。
使用するコマンド一覧
スケッチ | スケッチを作成、スケッチを停止 | |
外接ポリゴン | 中心点と半径を指定した円に外接するポリゴンを作成 | |
作成 | ロフト | 複数のスケッチまたは平面との間に連続的な形状を作成 |
修正 | シェル | 指定した厚さの壁で空洞を作成 |
フィレット | 指定した半径でエッジにフィレットを作成 | |
外観 | ボディや面に彩色 | |
構築 | オフセット平面 | 選択した面や平面からオフセットされる平面を作成 |
スケッチを作成しよう
それでは実際に、3Dモデリングをやっていきましょう。
ツールバーの「スケッチ」→「スケッチを作成」を選択します。次に、スケッチを作成する平面を選択します。今回は底の面(赤色の軸と青色軸を含む平面)を選択。
平面を選択すると真上から見た視点に切り替わります。この平面に六角形を描いていきます。「スケッチ」→「ポリゴン」→「外接ポリゴン」を選択します。中心を選択し半径に「30」、エッジ番号に「6」を入力。
次にスケッチを描くための平面を追加します。「構築」→「オフセット平面」を選択します。底面を選択し、距離に「35」を入力。同様にして底面からの距離「85」の位置に平面を作成します。
先ほど追加した平面にスケッチを描いていきます。「スケッチを作成」→2番目の平面→「ポリゴン」→「外接ポリゴン」を選択します。中心を選択し半径を25程度、エッジ番号に「6」を入力。「スケッチを停止」を選択し、スケッチ完了です。
同様にして、「スケッチを作成」→3番目の平面→「ポリゴン」→「外接ポリゴン」を選択します。中心を選択し半径を28程度、エッジ番号に「6」を入力。「スケッチを停止」を選択し、スケッチ完了です。
描いたスケッチを立体化しよう
「作成」→「ロフト」を選択します。プロファイル平面として、下から順に3つのスケッチを選択します。「OK」をクリックしてロフトを終了します。
「ロフト」とは、描いたふたつ以上のスケッチを滑らかに繋いで立体化するためのコマンドです。今回は使用しませんが、ひとつの平面に厚みを与える「押し出し」や、回転体を作成する「回転」などのコマンドもあり、2Dで描いたスケッチを元に3D化するのが3D CADの基本です。
ペン立ての中をくり抜こう
「シェル」を用いて先程立体化したボディをくり抜きます。「修正」→「シェル」を選択します。上面を選択し、厚さに「2.5」を入力し「OK」をクリックしてシェルを終了します。
最後の仕上げをしよう
「フィレット」を用いてボディに丸みをつけていきます。「修正」→「フィレット」を選択します。底の部分にある6個のエッジを選択し、半径に「0.1」を入力。「OK」をクリックしてフィレットを終了します。
さらに、上面にもフィレットをいれます。「修正」→「フィレット」を選択します。上面にある12個のエッジを選択し、半径に「1」を入力。「OK」をクリックしてフィレットを終了します。
最後に「外観」を用いてボディに色をつけます。「修正」→「外観」を選択します。今回はABS(白)をボディに適用します。「ライブラリ」から「プラスチック」→「ABS(白)」が見つかるので、それをボディにドラッグアンドドロップで適用します。
すると、「このデザイン内」の領域に先程適用した「ABS(白)」が追加されるので、それを右クリックし「編集」からお好みの色に変更することができます。
以上でペン立ての完成です。データは必ず保存して終了しましょう。「ファイル」→「保存」から保存できます。
誰でも簡単に3Dモデリング
最後までご覧いただきありがとうございます。3DCADの操作に慣れていない方でも簡単にペン立てがモデリングできたのではないでしょうか。この記事をきっかけに多くの方が3DCADに興味をもっていただければ幸いでです。これだけじゃ物足りない! という方はさらに難しいモデリングにも挑戦していきましょう。
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