3DCGデザイナーは、3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)を活用して、キャラクターや背景、オブジェクトなどのデジタルモデルを制作する職業です。
近年では、映画、ゲーム、アニメ、CM、建築、医療など、さまざまな分野で活躍の場が広がっています。
また、大手企業に就職すれば、人気アニメやゲームの3D映像制作に携わるチャンスもあります。
しかし、専門性が高いため、3DCGデザイナーとして成功するには、基礎的な知識や技術に加え、デッサン力やコミュニケーションスキルなど、幅広いスキルを習得する必要があります。
そこでこの記事では、年々需要が伸びている3DCGデザイナーの概要や仕事内容を紹介します。
さらに、3DCGデザイナーになるために必要なスキルや、未経験からでも3DCGデザイナーとして活躍できるのかを詳しく解説しています。
・3DCGデザイナーの概要
・3DCGデザイナーの種類と仕事内容
・3DCGデザイナーになるためのスキル
・未経験から3DCGデザイナーになるために必要なこと
・3DCGデザイナーにおすすめの資格
。3DCGデザイナーの平均年収
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目次
3DCGデザイナーとは?
3DCGデザイナーは、3DCGソフトウェアを用いてモデリングやアニメーションの制作を行い、3次元のコンピューターグラフィックスを作り出す職業です。
映画、ゲーム、広告、教育、医療など、さまざまな分野で需要が高まっているため、将来的に見ても成長が期待できる職業と言えます。
特に大手企業に就職すれば、人気アニメやゲームの3D映像制作に関わるチャンスもある夢の職業です。
しかし、この職種には高度な専門知識が必要とされるため、基礎的な知識や技術の習得に加え、デッサン力やコミュニケーション能力などのスキルも身につけることが重要です。
3DCGデザイナーの主な仕事内容とは?
ここでは、3DCGデザイナーの主な仕事内容を紹介します。
1.モデリング
2.アニメーション制作
3.VFX(Visual Effects)
4.その他3DCGデザイナーが携わる業務
それではここから、3DCGデザイナーの仕事内容を1つずつ詳しく解説します。
1.モデリング
モデリングとは、3Dソフトウェア(Mayaや3ds Maxなど)を使用して、キャラクターや建物、背景、オブジェクトといった3次元モデルを作成する作業のことを指します。
この工程では、空間把握力やデッサン力が求められ、静止画やアニメーション制作に欠かせない基礎的なプロセスとなります。
モデリングを専門に行う人を『モデラー』と呼び、特にゲームやアニメキャラクター、背景やアイテムなどを3Dで作る仕事を担当します。
モデリングにはさまざまな分野があり、たとえば、キャラクターのモデリングを専門とする「キャラクターモデラー」や背景を担当する「背景モデラー」などに細分化されることもあります。
キャラクターモデリングは、動きを考慮して作成されるため、フィギュアの彫刻とは異なり、アニメーション用のリグ(骨組み)を入れる作業が必要です。
リグの作業を専門に行う「リガー」という職種が存在する場合もあります。
さらに、モデリングされた3Dモデルには初期段階では色や模様がついていないため、PhotoshopやSubstance Painterなどのツールでテクスチャを作成し、これをモデルに貼り付ける「マッピング」作業が行われます。
2.アニメーション制作
アニメーションは、CGソフトを使用してキャラクターやオブジェクトに動きを加える作業のことを指します。
この工程には、キーフレーム、リギング、モーションキャプチャといった技術が用いられます。
3Dモデルに動きをつけることで、静止していたモデルが動き出し、アクションやストーリー展開に合わせて動作させることが可能になります。
このプロセスによって、動的なコンテンツが制作される仕組みになっています。
アニメーションを専門に手掛ける職種は一般的に「アニメーター」と呼ばれ、モデラーが作成したキャラクターや物体にリアルな動きを与えるのが主な役割として挙げられます。
人や動物だけでなく、架空の存在にも動きをつけるため、創造力と表現力が必要です。
アニメーターは主にMayaや3ds Maxなどのデジタルコンテンツ制作ツール(DCCツール)を使用して作業を行います。
3.VFX(Visual Effects)
VFXデザイナー(Visual Effectsデザイナー)は、その名の通り、ゲームや映像に適した視覚効果を作り出す職業です。
多くの場合、制作の過程で映像やゲームにエフェクトを追加するため、VFXデザイナーが関わるタイミングはプロジェクトによって異なります。
VFXデザイナーの役割は、制作中のゲームや映像にインパクトを与え、より魅力的でダイナミックな演出を施すことです。
エフェクトを通じて作品を視覚的に引き立てる、重要な役割を担う職種と言えます。
4.その他3DCGデザイナーが携わる業務
3DCGデザイナーには、コンポジター、リガー、テクニカルアーティスト、ライティングアーティストなど、さまざまな専門職が存在します。
これらの職種は、携わる業界やプロジェクトの内容によって担当する業務が異なります。
リガーは、キャラクターやオブジェクトに骨格を設定し、動かせるようにする役割を担い、コンポジターは複数の映像を合成して、最終的なビジュアルを仕上げる作業を実施します。
また、3DCGをどの分野で利用するかによっても関わる職種は変わります。
たとえば、ゲームではプログラマーが必要となり、映像制作では編集者が重要な役割を果たすなど、ひとつのプロジェクトに多くの人が協力し合い、1つのコンテンツを完成させています。
3DCGデザイナーになるために必要なスキル
3DCGデザイナーは、技術的なスキル(テクニカルスキル)と創造的なスキル(クリエイティブスキル)の両方を併せ持つことが重要です。
技術的なスキル(テクニカルスキル)とは、特定のツールや業界において必要な専門知識や実践的な能力を指します。
これに対して、創造的なスキル(クリエイティブスキル)は、新しいアイデアを考え、独自のコンセプトを形にする力であり、3DCGデザイナーにとって重要な能力になります。
さらには、Mayaや3ds Maxなどの3Dソフトを使いこなすことに加え、PhotoshopやIllustratorなどの2Dデザインソフトでテクスチャを作成する技術も必要です。
ZBrush(造形用)、NUKE(合成用)、Houdini(エフェクト制作用)といった専門的なソフトウェアを習得すれば、3DCGデザインの幅広い分野で活躍できる可能性が高まります。
そこでここでは、3DCGデザイナーに求められるスキルをさらに詳しく解説します。
1.3DCGの基礎能力『デッサン力』
2.モデリングで必要な能力『リファレンス(参照能力)』
3.アニメーションで必要な能力『観察力』
4.エフェクトで必要な能力『発想力』
5.カメラ設定で必要な能力『レンズやカメラワークの知識力』
6.ライティングスキル
7.コミュニケーション能力
それでは1つずつ詳しく解説します。
1.3DCGの基礎能力『デッサン力』
3DCGデザイナーを目指したいと考えている方から「絵が上手くなくても3DCGデザイナーになれるか?」という質問はよくありますが、結論から申し上げますと、画力がなくても問題ありません。
ただし、デッサン力があると以下のことで役立つため、リアルなモデル制作やオリジナルのキャラクターデザインにも有効です。
・形状の正確な把握
・光と影の表現
・質感の再現
・構図やバランス感覚の向上
クリエイターとして、対象を細部まで正確に理解し、表現する必要があります。
そのためには、観察力が重要で、デッサンを通じてその力が鍛えられます。
デッサンを繰り返すことで注意力が高まり、様々な表現パターンが身につくことで、自分の表現力も向上していきます。
デッサン力は3DCG制作にも活かせるため、画力に自信がなくても、デッサンを練習することでスキルアップが期待できます。
2.モデリングで必要な能力『リファレンス(参照能力)』
モデリングで重要な要素として、事前にリファレンスをしっかり集めることが挙げられます。
モデリング対象の情報をあらゆる角度から収集し、徹底的に調べることが求められます。
さらに、必要なスキルとしては、360度どの角度から見ても美しい立体を作り出すための空間認識能力や、正面、側面、上面からの3面図を組み合わせて立体をイメージする力が重要です。
また、モデリングはCGアニメーションの最初の工程となるため、後続のスケジュールを考慮する能力も必要になります。
最終的な作品がコンポジットされることを念頭に置き、完成形をイメージしながら作業に取り組むことが求められます。
3.アニメーションで必要な能力『観察力』
デッサン力やデザイン力も重要ですが、アニメーションで最も大切なのは、人間や動物の動きを正確に捉える『観察力』です。
たとえば、同じ歩き方でも、キャラクターの性別、体格、性格によって動きが変わります。
各キャラクターや物体に適した動きを表現するためには、物体の構造や質感、素材に関する幅広い知識を学ぶ必要があります。
また、既存のアニメーション作品を参考に、ポージングやレイアウトの技術を学ぶことも重要となってきます。
さらに、3DCGデザイナーにはデジタルツールのスキルも欠かせません。
Mayaや3ds Maxといったソフトを自由に使いこなせるようにし、英語の知識を身につけておくと、海外製ソフトの操作に役立つのでおすすめです。
4.エフェクトで必要な能力『発想力』
エフェクト制作ではデザイン力も重要になりますが、それ以上に『シーンに必要なエフェクトを想像できる発想力』が求められます。
具体的には、爆発、火、煙、水、光、魔法などを使い、作品にリアリティや魅力を与えるのがエフェクトの役割です。
つまり、視覚的にわくわくさせるような光の表現や余韻を作り出すイメージ力が必要です。
また、作品によっては非現実的な要素を表現することもあり、その世界観に合わせた柔軟な発想力も欠かせません。
さらに、水や炎などの自然現象をリアルに再現するためには、観察力と分析力が不可欠です。
日常の様々な現象を観察し、それをエフェクトとして表現するスキルを高めることが、リアルなエフェクト制作に役立ちます。
5.カメラ設定で必要な能力『レンズやカメラワークの知識力』
CG作品を制作する際には、CG内でカメラを設定するという概念が非常に重要です。
これは、最終的な映像の構図や印象を決定する重要な工程になります。
CGでは、あらゆる角度から画面を切り取れるのが強みとなっています。
レンズも広角、標準、望遠といった種類があり、それぞれが異なる視覚的な効果を与えます。
レンズの種類 | 概要 |
広角レンズ | 広い範囲を捉え、遠近感を強調する |
標準レンズ | 人間の視覚に近い自然な映像を映し出す |
望遠レンズ | 狭い範囲を大きく映しますが、遠近感が弱くなる傾向がある |
カメラの設定は、物語の印象や流れ、さらには視聴者の意識に大きな影響を与えるため、どの角度やレンズがベストなのかを考えることが大切です。
実際のカメラとは異なる感覚が必要ですが、レンズの知識やカメラワークを学ぶことで、CGの映像制作に役立ちます。
6.ライティングスキル
3DCGデザイナーを目指すためには、ライティングスキルを身につけることが重要です。
CGにおいてライティングを設定しないと、真っ暗な状態のままになってしまいます。
しかし、ライティング設定は単に光を当てるだけではなく、CGの世界では、ライトの形状や範囲を自由に調整でき、光の当て方一つでシーンの雰囲気やキャラクターの感情を表現可能です。
たとえば、ホラー映画で下から照明を当てて怖さを強調するのと同様に、光の方向や強さ、色合いを調整してさまざまな演出を行います。
特にフォトリアルな表現を目指す場合は、日の沈み方や太陽の位置、距離感などを現実世界に近づけることで、よりリアルなライティング効果を生み出すことが求められます。
7.コミュニケーション能力
3DCGデザイナーは、優れたコミュニケーション能力が求められます。
3DCGの制作は、モデラー、アニメーター、プロデューサー、ディレクターなど、多くの役割が関わるチーム作業となることが一般的です。
そのため、スムーズな連携を図るためにも、他のメンバーとの効果的なコミュニケーションが重要なスキルとなります。
3DCGデザイナーが取得したい資格
3DCGデザイナーになるために、特別な資格は必要ではありません。
しかし、3DCGデザイナーにおすすめな資格が存在します。
そこでここでは、3DCGデザイナーに必要な『CGクリエイター検定(CGクリエイター検定(CG-ARTS))』『CGソフトの認定試験』を徹底解説します。
CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、CG-ARTS協会が実施する試験で、『CGクリエイターベーシック』および『CGクリエイターエキスパート』の2つのレベルがあります。
試験範囲にはCGの基礎から制作実務に至るまでが含まれており、受験を通じてスキル向上が図れます。
また、合格することで一定の技術力を証明できるため、転職活動などでも強みになります。
CGクリエイター検定のより詳細な情報や、検定の申し込みは「CGクリエイター検定公式ホームページ」へお問い合わせください。
CGソフトの認定試験
CGソフトの資格試験には、サーティファイ社が提供している『Photoshop®クリエイター能力認定試験』および『Illustrator®クリエイター能力認定試験』が存在します。
どちらの試験も、スタンダードとエキスパートの2つのランクに分かれています。
試験では、各ソフトウェアの操作スキルが評価されます。
さらに、画像ファイルの作成や、1つの作品を完成させるための表現力といったコンテンツ制作に関連するスキルも認定の対象です。
『Photoshop®クリエイター能力認定試験』および『Illustrator®クリエイター能力認定試験』のより詳細な情報や、検定の申し込みは「Photoshop®クリエイター能力認定試験公式ホームページ」または「Illustrator®クリエイター能力認定試験公式ホームページ」へお問い合わせください。
3DCGデザイナーの平均年収はどのくらい?
求人ボックスのデータを基に、「ゲームデザイナー」の年収について見ていくと、平均年収はおよそ499万円であることがわかります。
これは、日本の平均年収と比べてやや高い水準にあります。
月収にすると約42万円で、初任給はおおよそ22万円が相場とされています。
また、派遣社員やアルバイト・パートとして勤務する場合、平均時給はそれぞれ2,000円と1,197円程度というデータが得られています。
未経験から3DCGデザイナーになるために必要なこと
3DCGデザイナーは高度な専門知識と技術を必要とする職業ですが、未経験からでも転職を目指す人は少なくありません。
結論から申し上げますと、未経験でも3DCGデザインのノウハウを習得可能で、インターネット上には無料・有料の3DCGデザイン学習コンテンツが多数提供されています。
最近では、YouTubeやオンライン学習プラットフォーム、3DCG専門学校やオンラインスクールなど、初心者から上級者まで幅広い層に対応した学習方法があります。
3DCGデザインの学習には、3DCGソフトや画像・映像編集サービスなど様々なプラットフォームを用意し学習する必要があるので覚えておきましょう。
関連記事:3DCGデザインは未経験者が独学で習得できる?学習方法5選や勉強のコツを徹底解説!
まとめ
本記事では、3DCGデザイナーの概要や仕事内容、必要なスキルを徹底解説しています。
また、未経験から3DCGデザイナーになるために必要なことをまとめました。
・3DCGデザイナーは、3DCGソフトウェアを用いてモデリングやアニメーション制作を行い、映画・ゲーム・ファッションなど幅広く使用されている
・3DCGデザイナーは、モデリングやアニメーション制作を始め、VFX(Visual Effects)などの業種がある
・3DCGデザイナーになるためには、7つのスキルが求められる
・未経験でも3DCGデザイナーになれる
皆さんが何気なく遊んでいるゲームは、3DCGデザイナーがいてこそ成り立つコンテンツです。
人気ゲーム『ファイナルファンタジーVII』のキャラクターデザインでは、3DCGデザイナー「野村哲也氏」が、『マリオシリーズ』では、「手塚卓志氏」がデザインを担当するなど、有名なデザイナーによってゲームキャラクターが作られています。
しかし3DCGデザイナーは誰でもなれるわけではなく、デッサン力や発想力など様々なスキルが求められる業種です。
3DCGデザイナーとして業界に参入したい、就職したいと考えている方は、専門学校やオンラインスクール、YouTubeなどを通して学習してほしいと思います。
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また、モデリーは「500件以上の制作実績」「ジャンルを問わずあらゆる依頼に対応」
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