3Dデータを扱うインターフェイスとして画期的な技術が発表されました。今回はPTC Reality LabのAR技術を活用をしてWebブラウザから3Dモデルを抜き出す技術についてご紹介します。
概要
- AR技術で3Dモデルを抜き出す技術
- 抜き出したデータは3Dプリント可能
- 位置や造形サイズも調整可能
- 現在はGooglechromeのみに対応する技術
LiveWorx 2019で発表されたARで抜き出す「AIR Extension(エアーエクステンション)」とは
”AIR Extension(エアーエクステンション)”はアメリカのマサチューセッツ州ボストンで開催された「LiveWorx 2019」で注目を集めました。
AIR Extensionの「AIR」は空気を表す単語ではなく、Augmented Intersection Realityの略称です。直訳すると交差拡張空間を意味するこの技術は、webブラウザに表示された3Dデータにスマホをかざすことで、ARとして3Dデータを抜き出せるというもの。
また、そのまま3Dプリンターにドラッグすることで3Dプリントを開始できるというから驚きです。
WebGLでレンダリングされたものであればAR向けに準備されていない3Dコンテンツであっても基本的にはAR空間に取り込めるそう。
Web上のデータをAR空間に取り込む技術は、AR技術やデータの送受信関連技術にとっても革命的であり、技術の発展にも繋がるといえるでしょう。
インターフェースソフト「AIR Extension」のメリット
webGL上の3Dデータを自分のパソコンにダウンロードし、3Dプリンターに読み込んで造形をすることは理論上は可能でした。しかし、エアーエクステンションは直感的にARで3Dデータを抽出できるため、作業をより簡単に行うことができます。
また、インターフェースソフトとして、3Dプリンターのワークスペースに置くとそのまま3Dプリントできることが最大の特徴といえます。
デジタルデータのシステム間の移動方法として、ARを利用する取り組みはとても革新的です。パソコン上でファイルをドラッグアンドドロップするように、現実世界で直感的にデータの移動が可能になるのはないでしょうか。
現状対応しているブラウザはGoogle chromeだけの模様。ほかの媒体での対応に期待!
現状AR技術で抽出できるブラウザは「Google chrome」だけのようです。しかし、今後様々なブラウザや媒体に対応していけば、技術の応用の幅が広がりそうです。
抽出した3Dデータの移動技術をつかって、モノづくり関連技術が発展することに期待ですね!
参照
PTC Reality Lab
Webブラウザから3Dモデルをにゅーっと抜き出して3DプリントできるAR技術|MONOist
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