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【立体映像を映し出す】3Dプロジェクターって何? その原理とは

3D映画を公開している映画館は近年増えていますよね。例えば、世界各地で起こる大規模災害をテーマとした「ジオストーム」は、映画の中にいるような臨場感を得られる作品です。

このような作品を専用のメガネを着用し、見たことがあるという方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんな3D映像を映し出す3Dプロジェクターについてご紹介します。

3Dプロジェクターとは

3Dプロジェクターとは、人間の目の錯視を利用し立体に見える映像を映し出す器機です。

通常のプロジェクターが2D映像(平面映像)を映し出すのに対し、立体映像を映し出せるのが特徴になります。

しかし、3Dプロジェクターの多くは単体で機能せず、そのまま見ると何層にも重なる映像がズレているように見えます。そのため、3Dメガネを着用しズレを矯正します。

3Dメガネを着けている人

【用語解説】3Dメガネ

3D映像用に編集された映像を立体に見るための矯正器具。赤と青の左右違うレンズが有名ですが、近年はサングラスのような一見普通のものも多くみられます。

「アナグリフ式」と呼ばれる赤と青のメガネのほか、ほかに光の屈折を利用した「クロマデプス」や同じフィルターを90度ずらした「偏向フィルタ式」などがあります。

また、数年前から3D映像対応のテレビも発売されていることから、3Dメガネの市販もされています。

3Dプロジェクターの原理

3Dプロジェクタを映し出す原理は大きく分けて2種類。「バッシブ方式」と「フレームケンシャル方式」の2種類があるのでご紹介します。

バッシブ方式(円偏光フィルター方式)

ふたつのレンズを使い映像を同時に映し出す方法がバッシブ方式です。人間の目の錯視を利用した手法であり、ふたつの映像をずれを発生させる仕組みになります。

発生した視差を3Dメガネで調整し立体に見せており、この手法は映画館で多く使用されています。自宅用のプロジェクターではこの方式はあまり取り入れられてはいません。

自宅でもふたつのプロジェクターを利用すれば、映像を同時に映し出し視差を発生できます、住宅のスペースなどを考えると難しいといえます。

映し出す設備があれば、自分で編集した映像を3Dメガネを通し立体で見ることもできるので挑戦してみてはいかがでしょうか?

フレームシーケンシャル方式(アクティブシャッター方式)

ふたつのレンズを使用するパッシブ方式に対して、レンズをひとつだけ使う方式です。

フレームシーケンシャル方式は同時にふたつの映像を映し出すのではなく、左右違って見える映像を元の映像の2倍~4倍のスピードで表示します。

この方法の3D映像を見るために専用の3Dメガネ「アクティブシャッター式メガネ」が必要です。

また、自宅用の3D対応のプロジェクターはこの方式が多く取り入れられています。プロジェクターを購入する場合、同時に専用のメガネの購入も忘れずにしましょう!

アナグリフ方式(赤青メガネ)

昔からある赤と青の3D眼鏡の方式です。赤と青のフィルムがあれば作れるため、安価に作れることが特徴といえるでしょう。左右の映像を色を制限しているため、紹介した2つの方式と比較して色の表現が難しいです。

10年以上前の雑誌の付録としてついていたこともあり、現在20代の方にとっては懐かしい物といえ、筆者も過去につかった記憶があります。現在はこの方式がみられることは少ないですが、子供の頃に使ったという人にとっては思いでの品と思います。

6歳未満の子供には3D映像は非推奨?

3Dメガネをつかって見る3D映像は子供には悪影響といわれています。
現在、映画やテーマパークのアトラクションには3Dや4DXなど、3D映像をつかった方式が多くあります。

これらは、3Dメガネをつかってみる物ですが、6歳未満の子供には3Dの視差効果が視覚や脳の成長に悪影響があるといわれているので注意しましょう。物が二重に見えるほか、斜視になってしまうなどの可能性があるため避けたほうが良いかもしれません。

VRをつかった3D映像の場合、13歳以上が対象とされていることが多いため、説明書を確認してから子供に使わせましょう。
参照:https://iko-yo.net/articles/3109

3Dプロジェクターでできること

2Dの映像では表現できなかった映像の迫力などが3Dでは体感できます。

子供向け雑誌の付録などにあった赤と青の3Dメガネを通して3Dに見える絵をみて楽しんでいた方もいると思います。

近年では、映画にも3Dが使われており、この技術はテレビでも楽しめるようになりました!

これに加えて3Dプロジェクターがあれば、自宅が映画館のようになりテレビ以上に迫力ある3D映像を楽しむことができます。利用には映像を出力する専用のHDMIなどが必要です。

また、近年ではグラスレス3Dディスプレイというものあり、いままで3D映像を見るために必要だった3Dメガネを不要にした技術が登場しました。

グラスレス3Dディスプレイは裸眼で3D映像を見ることができる技術であり、専用のディスプレイを使って映し出すものになります。

店舗の看板などに応用されるほか、ゲーム業界や不動産業界など幅広い分野での活用が期待できます。

グラスレス3Dディスプレイの技術を使うことにより、いままで見ていた映像やゲームにより臨場感が生まれることでしょう。

特徴的なPRを行いたい方は利用してみてはいかがでしょうか?

オクテイルイメージ画像
出典:(C)Mitomo

ホログラム技術を活用した3Dディスプレイ「3D Phantom」

3Dプロジェクター関連の技術として「3D Phantom」があります。3D Phantomは、サイネージ広告事業のほか、IoT事業や省エネ事業を取り扱う「株式会社Life is Style」が提供している商品です。

原理としてはLEDの光源がライン上に設置されたブレードを高速で回転させ、光の残像をつかい映像を映し出す技術です。正面からみると、まるで空中に3Dモデルが映し出されているように見える不思議な現象にみえるでしょう。

その不思議な現象をつかって、駅に設置されています。文字をホログラムとして映し出し、観光客への案内板としても使われています。

現在ではシューズメーカー「アシックス」では、ショップのホログラフィックディスプレイとしても利用されており、ユーザーの目に付きやすい印象があります。

他にも、あらゆる世代の女性に人気のある「ハローキティー」もホログラムディスプレイとして映し出されています。東京スカイツリータウンで見れるため、実際に観光やお出かけで訪れた際に確認してみてはいかがでしょうか?

筆者も実際に、JR上野駅で回転している「3D Phantom」を写真におさめてきました。3D映像に見えますが、実際に写真にとってみると高速で回転していることがわかるため、ご参照ください。

JR上野駅の3D Phantom

Welcome to ~というメッセージを映しだしていますが、写真に映すと回転していることがわかります。もちろん動画で撮ると、メッセージを撮ることができるため試してみてください!

【おまけ】3Dプロジェクターの活用事例

最後に3Dプロジェクターの活用事例をご紹介します。

ディズニーのフィルハーマジック

東京ディズニーランドのアトラクションのひとつである「ミッキーのフィルハーマジック」は、3D映像と音や水しぶきなどを使った体感型アトラクションです。

様々なディズニーキャラクターが登場し、各作品の音楽も楽しめるワクワクドキドキの内容なので、ぜひ一度体感してみてください!

(C)Disney.

アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションのひとつで、スパイダーマンがテーマです。

縦横無尽に飛び回るスパイダーマンを3D映像で楽しみながら、、熱風なども肌に感じられるので映画の世界に飛び込んだ気分になれます。

大迫力の衝撃を体感しにユニバーサルスタジオジャパンに足を運んでみてはいかがでしょうか?

(C) Warner Bros. Entertainment Inc.

自宅向け3Dプロジェクター

自宅用の3Dプロジェクターは、フレームシーケンシャル方式が多く自宅で簡単に3D映像を楽しめます。

3Dプロジェクター
出典:Sony Corporation

3Dプロジェクターで大迫力の世界を楽しむ

今回は、3Dプロジェクターについてご紹介しました。家庭で使うようなものから、テーマパークでも使われるような規模の大きいものまで様々です。

また、3Dメガネを使わずに3D映像を映し出す技術も進化しているため、今後の3D映像の発展に目が離せません!


齊藤 一樹

投稿者の記事一覧

千葉県出身。観光学部観光学科を卒業。リスティング広告・SEOコンテンツの企画/編集・構成/作成などに従事。学生時代はライターとして活動し「マルチ 潜入」のキーワードで検索1位になった経験がある。

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