今回は「自分の3Dデータを有料で出品できるサイト」を紹介します。自作した3Dデータを個人で使用するだけではなく、マーケットプレイスなどで販売することで収益を得たり、より多くの人に利用してもらえるようになります。
目次
販売する前に3Dデータの用途を確認する
一口に3Dデータと言っても、用途により取り扱う販売サイトも変わってきます。自作した3Dデータが以下のどちらに当てはまるかを確認しましょう。
- ゲームやアニメーションに用いるローポリゴンの3DCGデータ
- 3Dプリントなどに用いる動きがないハイポリゴンの3DCADデータ
確認ができたら、自分が出品したいサイトで実際に販売してみましょう。
※以下、本記事中すべての画像はソフトウェア公式サイトからのスクリーンショット、および操作画面をキャプチャしたものです。
アニメーションやゲーム用の3Dデータを販売できるサイト(海外)
Unity アセットストア
ゲームエンジンソフトウェアのUnity(ユニティ)には、3Dモデルを売買できるアセットストアがあります。もちろん、取り扱われている3DモデルはUnity内で使用可能です。
また、3Dデータだけでなく、2D素材や開発効率を上げるプラグインなども販売されています。有料のものが多いですが、無料で使えるアセットも配布されています。
特徴
- 販売にはUnityのアカウントが必要(無料)
- Unityユーザー向けのアセット全般の販売プラットフォームだが、特に3Dデータの購買が盛んでユーザー数が多い
販売できるデータ形式
fbx形式かobj形式を含んだUnityアセットとして販売可能(Maya、Max、Blenderなどの元データを同梱可能)
販売手数料
30%
Turbosquid(ターボスクイッド)
アメリカに本社があるTurboSquid社が提供する3Dデータの売買サイトです。2019年現在では70万点以上の3Dモデルが出品されており、非常に大きなプラットフォームになっています。
特徴
- 海外で非常に有名な3Dデータ売買プラットフォーム
- 販売されている3Dデータのクオリティが高く、高価なものが多い
販売できるデータ形式
3dsMaxやMayaの製作したソフトウェアの生データから、fbxやobjなどの汎用形式まで幅広く販売できる
販売手数料
60%
Free3D(フリー3D)
基本的には無料の3Dデータ共有サイトですが、プレミアムモデルとして安価帯での3Dモデルの販売が可能なサイトです。元々はTF3DMが独立して運営していましたが、2017年にTurboSquid社に買収されました。
特徴
- 海外のサイトだが、日本語ページが存在する
- 無料の3Dデータも多く公開されており、販売されている3Dデータも低価格帯が多い
- TurboSquidと運営会社が同じ
販売できるデータ形式
3dsMaxやMayaの製作したソフトウェアの生データから、fbxやobjなどの汎用形式まで幅広く販売できる
販売手数料
40〜60%
アニメーションやゲーム用の3Dデータを販売できるサイト(国内)
Model Wave(モデルウェーブ)
株式会社モデリックスが運営する数少ない国内の3Dデータ売買プラットフォームです。基本的に有料の販売サイトですが、一部サンプルとして無料のデータも存在します。
特徴
日本のサイトのため、日本語での販売が可能
販売できるデータ形式
max、shd、lwo、3ds、obj、3dsの6種類のみ対応
販売手数料
45%
3Dプリント用の動きのない3Dデータを販売できるサイト(海外)
Shapeways(シェイプウェイズ)
オランダで設立されたshapeways社が運営する3Dプリントサービスのプラットフォームです。ユーザーは自作した3Dデータを入稿して3Dプリントを注文できるほか、自身の3Dデータを3Dプリント物として販売できます。3Dデータのダウンロード販売はできません。
特徴
- 3Dデータをそのまま販売するのではなく3Dプリント物として販売できる
- 素材数が多く、陶器やガラスなど特殊な素材を取り扱っている
- 世界最大級の3Dモデルコミュニティサービスで本社は米国でオランダにも支社を構えている
販売できるデータ形式
dae、obj、stl、x3d、x3db、x3dv、wrl
販売手数料
0%(3Dプリント費用のみ)
3Dプリント用の動きのない3Dデータを販売できるサイト(国内)
Rinkak(リンカク)
カブク社が提供する日本国内の3Dプリント物のマーケットプレイスです。shapeways同様、自作した3Dデータを3Dプリント物として販売できます。
特徴
- 3Dデータをそのまま販売するのではなく3Dプリント物として販売できる
- 自由にクリエイター利益を設定できる
- おしゃれなプロダクトが集まっており、サイト自体のデザイン性も高い
販売できるデータ形式
obj、stl、ply、vrml(wrl)
販売手数料
3Dプリント費用+30%
DMM.make
DMM.comが運営する3Dプリント物のマーケットプレイスです。出品点数が非常に多く、可動式のデッサン用人形や鉄道模型など、3Dプリントならではのニッチな商品が多く揃っています。
特徴
- 3Dデータをそのまま販売するのではなく3Dプリント物として販売できる
- 最終製品だけでなく、治具や鉄道模型なども多く上がっている
- 3Dプリントの価格が非常に安いので売りやすい
販売できるデータ形式
stl、3mf、obj、3da、step、iges、ply、vrml・wrml形式
販売手数料
0%(3Dプリント費用のみ)
3D CAD DATA.com
Hanza Studioが提供する3Dデータの共有サイトです。有料の販売ではなく無料のダウンロードサイトなのですが、共有した3Dモデルに対して、1いいねあたり1g相当の3Dプリンターの材料が配布されるユニークな3Dデータ共有サイトです。
特徴
- 販売ではなく無料公開のみ対応、ただし1Likeあたり1g相当のフィラメント(3Dプリンターの材料)がもらえる
- フォローしているユーザー、新着、カテゴリ、ランキングごとに3Dデータを並びかえられる
- SNSと連携して登録・ログインが可能
販売できるデータ形式
stlのみ
利用手数料
0%
どちらの3Dデータを販売できるサイト(海外)
CGtrader(CGトレーダー)
CGtraderは2011年に設立された3Dモデルの販売プラットフォームで、90万点の販売モデル、220万人のユーザーが登録する非常に巨大なサービスです。取り扱っている3Dモデルの種類も幅広く、販売手数料の比較的安いため、自作した3Dモデルを販売する際には登録しておいて損はないサイトです。
特徴
- 販売手数料が安い
- 有名なサイトでユーザー数が多い
- ゲーム、アニメーションモデルだけでなく3Dプリント用モデルも販売できる
販売できるデータ形式
max、obj、fbx、3ds、stl、c4d、blend、ma、mbなど幅広いデータ形式で販売可能
販売手数料
20〜30%
Sketchfab(スケッチファブ)
Sketchfabはダウンロード不可の3Dデータの閲覧・共有サービスとしてスタートしましたが、現在では無料・有料を含めダウンロード配布が可能です。ユーザー数・コンテンツ数が多いため、3Dモデルの販売プラットフォームとしても活用できます。
特徴
- 無料の3Dデータも多く公開されている
- ゲーム、アニメーションから3Dプリント用モデルも販売できる
販売できるデータ形式
fbx、3ds、max、blend、obj、stl、c4d、ma、mb、lwo、lxo、skp、unitypackage、uasset、dae、plyなど幅広いデータ形式で販売可能
販売手数料
30%
まとめ
ひとつのデータを複数のマーケットプレイスに出品することも可能です。3Dデータの販売だけで大きな収益を上げるのは難しい印象ですが、クリエイターの腕次第で副業やビジネスとして成立する可能性があります。自作した3Dデータが手元にある人は是非販売してみてください。
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