こんにちは!ライターのイシイです。
突然ですが、こちらの画像をご覧ください。
花びらを摸したドレス、ローズガウンを着用しているのは、スーパーモデルのJourdan Dunn(ジャーダン・ダン)氏。まるで本物の花びらのようなリアルな造形とつやつやとした質感が素敵ですね。
実はこのドレス、3Dプリンターで作られているんです!
3Dプリンターがデザインを自由にする
このドレスは、現地時間の2019年5月6日、メトロポリタン美術館のMet Galaでおこなわれたファッションショーで発表されたもの。デザイナーは、自らの名前を冠したブランドを持つほか、ブルックスブラザーズのクリエイティブディレクターも務めるZac Posen(ザック・ポーゼン)氏です。
今年のMet Galaのテーマは「キャンプ」。布の裁断方法や重みといった制約から逃れ、自然の中のモチーフを自由にファッションに取り入れることに成功しました。
いつもはマネキンに布を巻きつけるところからデザインを始めるというZac Posen氏。今回はじめにしたのは、「バラを観察する」ことだったそうです。専門家と協力し、バラの花びらを工学的に研究することで、ドレスの形を仕上げていきました。
花びらは3D Systems社のSLA方式の3Dプリンターで造形されています。耐久性のあるプラスチック、Accura Xtreme White200で作られ、自動車用の塗料で塗装されています。このローズガウンの製作には計1100時間以上かかったとのこと!
3Dプリントで新しい表現を模索するデザイナー
3Dプリント技術を多用した斬新なデザインに定評があるのは、デザイナーのIris van herpen(イリス・ヴァン・ヘルペン)氏。
以前弊社の別メディアで取り上げたことがあります。
「Iris van Herpenによる3Dプリントを駆使した最新ファッションコレクションが前衛的すぎる!」|週間ヤング3D
こちらは2014年、3Dプリントされた細かいパーツを組み合わせた「布」のドレスについての記事。
2013年にフランス・カレーで、2015年に日本・渋谷で、さらにそこから2018年までアメリカの5都市を巡回する個展が行われるなど、その芸術性は世界中で評価されています。
西武渋谷店での個展チラシ。「近未来」「異次元」といった言葉が使われています。
そんな彼女の最新のコレクションがこちら。
コンセプトは「催眠」。意識の中をたゆたうようなイメージが、ファッションを通して幻想的に再現されています。
彼女は、
「3Dプリントは、人間の手作業に代わるものではない。むしろ手作業の素晴らしさを教えてくれるものであり、かつその表現の幅をさらに広げ、独創的にするものなのだ。」
と述べています。
花びらのような自然のものから、意識下の神秘的な世界まで、3Dプリントは今まで考えもしなかったようなデザインを生み出す鍵となってファッションの世界で活躍しているのです!
おわりに
やはり、3Dプリントをファッションに応用する最大の利点は、そのデザイン性!
今回は、芸術性に特化した、コレクションとしてのファッションについてまとめましたが、近い将来、わたしたちもこのような今までになかったような服を日常で着られる日が来るかもしれません。
布にはない機能性を持った、3Dプリントの普段着にも期待したいですね!
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