今回は、Fusion 360で歯車を作成します。歯車をすべて自力で作成しようと思えば、かなり面倒ですが、Fusin 360を使えば簡単に作成可能です。基本的なワードから解説するので、最後までご覧ください。
3DCG作成や3D開発支援ならモデリーがおすすめ!
モデリーは幅広い用途の3Dコンテンツを制作するチームです。
3Dの力を活用し、お客様の商品やサービスの魅力を引き出すお手伝いをしています。
最先端のバーチャルプラットフォームやAR/VR技術も活用しながら、
多くの人々の印象に残る、次元の高いリッチな体験を提供します!
また、モデリーは「500件以上の制作実績」「ジャンルを問わずあらゆる依頼に対応」
「目的に応じたサポート力」など選ばれる理由があります。
3DCG制作やVR/AR仮想現実などその他質問や相談、依頼は
下記まで気軽にお問い合わせください。
「アドイン」から「SpurGear」を実行しよう
はじめに、「ツール」→「アドイン」→「スクリプトとアドイン」を選択します。
「スクリプト」を実行すると、予め用意された一連のプログラムを実行可能です。また、「アドイン」とは機能を拡張するために用意されている一連のプログラムを指し、その機能がソフトウェアに追加されます。
「スクリプトとアドイン」を選択すると、右側に新しくウィンドウが表示されます。その中から、「アドイン」→「サンプルアドイン」→「SpurGear(下側)」を選択。スクリプト内にある「SpurGear」からも歯車を作成可能ですが、今回はアドインから「SpurGear」を実行します。
「SpurGear」選択したら、右下の「実行」をクリックします。
「SpurGear」を実行すると、「作成」の一番下に「SpurGear」が追加されます。
歯車を作成するための言葉の説明
「SpurGear」を選択すると下のようなウィンドウが表示されます。すべて英語で表記されており、見慣れないワードが並んでいますが、これからしっかりと解説します。
Standard
規格を決定。「Metric」と「English」のふたつがありますが、「English」を選択すると長さの単位がインチになってしまうので、「Metric」を選択。
Pressure Angle
圧力角とよばれる、歯の接線と、ピッチ円の半径線の成す角。定義は複雑ですが、デフォルト値の「20 deg」から変更する必要はありません。
ピッチ円とは、歯車同士が噛み合い接する点を繋いだ時に描かれる円を指します。歯の中央あたりを通る円となるため、ピッチ円の直径から歯車のだいたいの大きさがわかります。
Module
モジュール。ピッチ円の直径を歯の数で割った値です。歯車同士が噛み合うためには、ふたつの歯車のモジュールを等しくする必要があります。
Number of Teeth
歯車の歯の数を指定。モジュールと歯の数から、ピッチ円の直径が決定します。これらの数値を調整して歯車の大きさを決めましょう。
Backlash
バックラッシュ。「遊び」とよばれ、歯車同士がうまく回転するように設けられる隙間を指します。実際に歯車を製作する際には、バックラッシュがないと歯車がうまく動作しません。
Root Fillet Radius
歯の根元に適用されるフィレットの半径を指定。デフォルト値のまま使用すると、モジュールなどを小さくした際にエラーが表示されるので注意しましょう。
Gear Thickness
歯車の厚さを指定。
Hole Diameter
歯車中央の穴の直径を指定。
Pitch Diameter
ピッチ円の直径。モジュールと歯の数から算出されるので入力する必要はありません。ピッチ円の直径から歯車のだいたいの大きさわかります。
歯車を作成して組み合わせよう
それでは、実際に歯車を作成しましょう。まず、ひとつ目の歯車を作成します。「作成」→「SpurGear」を選択。歯車の各値は自由に設定して構いませんが、今回は、下に示した値を使用しました。OKをクリックすれば歯車を作成可能です。
次に、ふたつ目の歯車を作成します。先程の値から「Number of Teeth(歯の数)」を「24→28」に変更しました。このとき、「Module(モジュール)」の値は変更しないようにしましょう。
ふたつの歯車を作成しただけでは、ふたつの歯車が重なっているので、小さい方の歯車を移動させます。まず、「修正」→「移動/コピー」を選択。「オブジェクト」を「コンポーネント」に変更し、小さい方の歯車を選択します。このとき、基点であるピボットが歯車の中心にくるようにしましょう。
次に、小さい方の歯車を左側に移動させたいので、右矢印を選択し「-180 mm」と入力します。歯車のピッチ円半径がそれぞれ「60 mm」、「120 mm」なので、180 mm移動させるとピッチ円がぴったり接します。
このままでは、歯車同士が重なっているので歯車の角度を調整します。歯車の歯の数が24枚なので、「360 / 24 / 2」と入力し回転させれば歯車同士がぴったり噛み合います。
ジョイントで歯車を回転させよう
歯車の作成が完了したので、ジョイントを使って動かしてみましょう。まず、回転させるときに必要な軸を作成します。直径10 mmの円を押し出して、簡単に軸を作成可能です。
軸を作成したら、「ジョイント」→「新規コンポーネント」から、ボディをコンポーネントに変換しましょう。
「位置固定ジョイント」で軸と歯車との間に「回転」を適用します。「回転」を適用したら軸を「固定」するのを忘れないようにしましょう。
モーションリンクでふたつの歯車を組み合わせよう
「回転」が適用されたので、それぞれの歯車を回転できますが、このままでは歯車同士がすり抜けて片方ずつしか回転しません。ここで、「モーションリンク」を使えば、ふたつの「回転」モーションを関連づけて使用可能です。
まず、「アセンブリ」→「モーションリンク」を選択、「ジョイント」に軸と歯車に適用されている「回転」を選択します。
歯車の歯数の比を考慮すると、小さい歯車が1回転(360度回転)したとき、大きい歯車は半回転(180度回転)するので、回転2に「180 deg」を、回転1に「360 deg」を入力します。
また、ふたつの歯車は反対方向に回転するので「反転」にチェックを入れます。OKをクリックすればモーションリンク完了です。歯車を回転させると、歯車同士が回転します。
モーションスタディで動作を確認しよう
最後に、モーションスタディを使って歯車を動かしてみましょう。「アセンブリ」→「モーションスタディ」を選択。ステップ数「100」の位置に「360 deg」のポイントを追加しましょう。再生をクリックしたとき、ふたつの歯車がうまく回っていれば成功です。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございます。Fusion 360を使えば、複雑そうに見える歯車も簡単に作成可能です。最後に説明したモーションリンクやモーションスタディもアセンブリを利用する上では便利な機能なので活用してみましょう。
3DCG作成や3D開発支援ならモデリーがおすすめ!
モデリーは幅広い用途の3Dコンテンツを制作するチームです。
3Dの力を活用し、お客様の商品やサービスの魅力を引き出すお手伝いをしています。
最先端のバーチャルプラットフォームやAR/VR技術も活用しながら、
多くの人々の印象に残る、次元の高いリッチな体験を提供します!
また、モデリーは「500件以上の制作実績」「ジャンルを問わずあらゆる依頼に対応」
「目的に応じたサポート力」など選ばれる理由があります。
3DCG制作やVR/AR仮想現実などその他質問や相談、依頼は
下記まで気軽にお問い合わせください。
3Dモデル制作サービス『モデリー』では、納得の価格、安定の品質であらゆる3Dデータを提供します。まずはお気軽にご相談ください。
3Dプリントが3日で届くサービス『3Dayプリンター』も展開しています。3Dモデリングから3Dプリント・塗装など後加工までサポートします。