「キズナアイ」をはじめとするVtuber達の活躍で、「バーチャルYoutuber」という言葉は一般にも知れ渡りつつあります。
しかし、結局Vtuberって、どのくらいすごいのでしょうか?
今回はVtuberがどれくらいすごいのか市場規模の観点から考えてみます。
まず、動画広告という観点で見るとYouTuberの方々は基本的にはYoutubeにて公開する動画が主軸で、再生数一回につき0.05~0.1円稼ぐことができます。(諸説あるそうです)。
※審査があるためすべてのYoutuberが広告を張っているわけではなく、審査をクリアしていても広告を張らない方も多いです。
すべてのVtuberの収入総額、つまり市場規模でいうと概ね20億円程度です。
最も有名なキズナアイさんですと、個人の年間の収入でいうと290万円~581万円ということです。2018年5月末時点で総再生回数は約1億2081万回と、再生回数ベースで見るととてつもない数字に思えますが、金額で考えると思っているよりも少なく感じます。
日本の広告市場全体は6兆円以上、その中のインターネット広告費は総額2兆円程度、更にその中のYoutuber市場が200億円程度であることを考えると、現時点では20億円のVtuber市場は非常に非常に小さな市場といわざるをえないと思います。
参考:
https://heikinnenshu.jp/creative/youtuber.html
https://www.nemchan.com/2018/04/VTuberMath.html
https://jp.techcrunch.com/2018/03/02/youtube-report/
しかし、ドワンゴ、グリー、サイバーエージェント、DeNAなど活発なIT企業がVTuber事業をガンガン手がけることも事実です。
中でも最も活発に活動しているのがグリーでしょう。
年間の売上高が580億円、経常利益80億円(2018年)の状況で「2018年より1~2年で100億円規模の投資を行なう」と気合の入った発表をし、更にその後総額40億円の投資プロジェクト「VTuberファンド」を発表、今年8月には世界初のVTuber専用ライブ配信プラットフォーム「REALITY」を提供開始しました。
参考:
https://corp.gree.net/jp/ja/ir/library/yuho.html
「現時点で20億円の市場に対して140億円!!??」という点や、という点でまず驚いてしまいますが、「まず市場や文化を作ることが大事。」という田中社長の考えのもとgreeのかける大勝負といえると思います。市場規模の今後の拡大を見越して考えてみます。
市場規模の拡大、という観点で見てみると動画広告市場自体が近年急拡大を続けており、2017年には1093億円、2020年には2,000億円を突破する見込みでとてつもない成長を続けています。
参照:
https://jp.techcrunch.com/2018/03/02/youtube-report/
伴ってYouTuber市場も2022年には579億円規模に達するという推測もあります。
数字以外の要因においてもトレンド的に以下のような状況があります。
ポジティブな要素としては
・テレビ広告費の伸びが頭打ちなのに対しインターネット広告費は2ケタ成長
・20代以下の統計ではテレビよりも携帯・スマホを見る時間のほうが長い
参照:
https://ferret-plus.com/4955
・↑に伴い、広告主の認識の変化「もうテレビではなくネット動画の時代だ」理解し、スポンサーが広告費をシフトする動画コンテンツにタレントを優先的に出演するようになる
一方、2018年7月時点で4300人以上のVTuberがデビューしているものの、
・2200人がチャンネル登録者数100人以下であり、
・(さらに)2500人以上が1か月以上動画の更新がない状況
と、必ずしもすべてが一律に活性化しているわけではありません。
主な要因としてトップ数%未満のVtuberがマネタイズできる方法の解がない、という状況があります。
稼げず、文化が根付かずにポシャるか、それともGreeをはじめとするIT企業が「Vtuber市場」を開拓するのか、はたまた秋元康さんのような敏腕プロデューサーが現れ、アイドル市場のように活性化するか。
これからもVtuberは変動が激しい領域と思われます。どのように変動するか?はまた考えてみようと思います!
3Dモデル制作サービス『モデリー』では、納得の価格、安定の品質であらゆる3Dデータを提供します。まずはお気軽にご相談ください。
3Dプリントが3日で届くサービス『3Dayプリンター』も展開しています。3Dモデリングから3Dプリント・塗装など後加工までサポートします。