Windows10で使える3Dデータの作成・編集ソフト「3D Builder(3Dビルダー)」。無料だからと侮るなかれ、シンプルな操作性と便利機能で、初心者にも利用しやすいソフトなんです。初めての方もそうでない方も、一緒に3D Builderを使ってみましょう!
※以下、本記事中すべての画像は3D Builderのスクリーンショットおよびキャプチャ動画を編集したものです。
目次
3D Builder とは
3D BuilderはMicrosoft社が開発した、3Dデータの閲覧・作成・編集ソフト。一時期はWindows10に標準でインストールされていましたが、今はMicrosoft Storeからアプリとして無料でダウンロードできます。
まずはMicrosoft Storeにアクセスし、インストールを済ませましょう。
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/3d-builder/9wzdncrfj3t6
起動とカメラの操作
インストールが終わりアプリを起動すると、上のような画面が表示されます。右上の「新しいシーン」をクリックし、3Dモデリングを始めましょう。
こちらが3D Builderの基本画面です。まずはカメラの操作に慣れましょう。
左クリック+ドラッグ:カメラの回転
右クリック+ドラッグ:カメラの水平移動
マウスホイールの回転:ズームイン/ズームアウト
3Dモデルの追加と操作
それでは3Dモデルを作っていきましょう。画面上側のメニュー「挿入」を選択し、「立方体」をクリックします。
すると、画面に立方体が挿入されます。
挿入された図形に対し、画面下に表示される灰色のバーの各項目を左クリックすると、それぞれ「移動」「回転」「拡大/縮小」の操作ができます。
操作1.移動
図形のどこかを左クリック+ドラッグすると平面上を自由に移動できます。
3か所に表示された矢印を左クリックすると、X・Y・Z方向にそれぞれ水平移動できます。
操作2.回転
図形配置時のX・Y・Z軸方向を中心に、好きな角度だけ回転できます。灰色のバー右端に表示されるマークをクリックすると、初期状態にリセットされます。
操作3.拡大/縮小
灰色のバーの鍵マークがロックされている場合、図形の縦・横・高さの比を維持したままサイズを変更できます。
鍵マークのロックを外すと、X・Y・Z方向にそれぞれ自由に拡大/縮小できます。元の図形の比が変更されるので注意しましょう。
操作4.数値による指定
移動・回転・拡大/縮小いずれの場合も、灰色のバーに表示された数字をクリックすると、変形させる値をキーボードから直接入力できます。寸法が重要なものを作る場合、必ず数値入力を利用して正確に変形させましょう。
なお、「挿入」からは立方体以外の形状や、すでに制作済みの3Dモデルも追加できます。
オブジェクトの編集
「編集」タブからは、多彩な手段でオブジェクトを編集できます。
編集1.分割
オブジェクトを平面でふたつのパーツに分割します。分割する平面の位置を調整し、残したい部位を上部・下部・両方から選択して「分割」をクリックしてください。
外部から読み込んだ複雑なオブジェクトも、おおむね問題なく分割してくれます。他のCADでエラーが起きても、3D Builderなら難なくこなしてくれるパターンもあるので、困ったときには試す価値があると思います。
編集2.エンボス
物体に凹凸の文字や模様をつけるエンボス加工。3D Builderでは、3Dモデルへのエンボス加工が簡単におこなえます。
エンボス加工したいオブジェクトを選んでから、「編集」タブの「エンボス」を選択。「パターン」から好きな形状を選び、大きさや位置を調整して適用しましょう。
文字列もエンボスできます。「パターン」から「テキスト」を選択し、好きなテキストとフォントを決めて実行しましょう。
ベベル(傾斜)の有無や投影パターン(平面・円柱・球面)を調整すると、同じ文字や図形でも見栄えが大きく変化します。エンボスする文字と対象オブジェクトの組み合わせで変化するので、いちばんきれいに見えるパターンを探してみてください。
編集3.くぼませる
「くぼませる」はちょっと扱いづらいコマンド。最小限の壁の厚みを指定して実行すると、オブジェクトの中身をくりぬき、ピーマンのような中空形状に変換します。
これだけでは価値がわかりにくいですが、くぼませた形状から一部を取り除けば、簡単に小物入れや花瓶の様なかたちが作れます。他の操作と合わせて有効活用してみましょう。
複数オブジェクトの組み合わせ
複数のオブジェクトを組み合わせて、より複雑な形状をモデリングしてみましょう。
Shiftを押しながら左クリックすると、複数のオブジェクトを選択できます。
重なった部分を持つふたつ以上のオブジェクトを選択した状態で「結合」をクリックすると、ひとつのオブジェクトに変換されます。「重なり」を選ぶと、重なった部分だけが抽出されます。
また、重なった部分を持つオブジェクトのうちひとつを選択して「型抜き」を実行すると、それ以外のオブジェクトがくりぬかれます。図形同士の引き算をイメージするとわかりやすいでしょう。
いずれの場合も、組み合わせたオブジェクトは元に戻せないので注意しましょう。
まとめ
3D Builderにはまだまだ多くの機能があります。色を変えたり、テクスチャを貼ったり、簡単な物理演算をしたり……。Windows10を使える方は誰でも利用できるので、よかったら試してみてください。
完成したデータはメニューバーの左上から保存可能です。気に入った形状ができたら、3Dプリントしてみるのも良いかもしれませんね!
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