『リトルウィッチアカデミア』というアニメをご存知でしょうか。主人公アッコが魔女を目指す物語です。そんなアニメが今回VRゲーム化されることになりました。VRゲーム内でホウキレースを体験できます。一足早くプロトタイプ版を体験してきたので、レポートをまとめました!
『リトルウィッチアカデミアVRホウキレース』とは
アニメ『リトルウィッチアカデミア』とは
幼い頃にシャイニィシャリオの魔法ショーを見て魔女になることを夢見たアッコはシャリオと同じ伝統ある魔女育成名門校「ルーナノヴァ魔法学校」に入学する。
『リトルウィッチアカデミア』|Story-Introduction
新しい町、新たに始まる学校生活、そして新たに出会う友達。
魔女学校の中でほうきの飛行授業や魔法にまつわる不思議な授業など、魔女学校ならではの授業の中でアッコやロッテ、スーシィたちが大騒動を巻き起こす!
ルーナノヴァを巻き込んだアッコの魔女への第一歩が今から始まる―
TRIGGER制作のアニメ『リトルウィッチアカデミア』がVRゲーム化しました。アッコたちと一緒に空を自由に飛び回るホウキレースゲームです!
株式会社UNIVRSは、クラウドファンディングを使って『リトルウィッチアカデミア』のVRゲーム化に挑戦しています。
今回のクラウドファンディングでの目標金額は500万! 2019年7月4日より45日間の予定で実施され、8月17日の終了時点でなんと目標金額の約200%を達成しました。
目標金額を達成し、多くのパトロン達から「応援しています。頑張ってください」や「LWAの世界にまた会えるのを楽しみにしております!」とのコメントが寄せられています。改めて『リトルウィッチアカデミア』の人気を感じました。
そんな株式会社UNIVRSが『リトルウィッチアカデミアVRホウキレース』の国内最速体験会を実施したのをご存知でしょうか。今回は、基本機能である「魔法を使う」「キャラクターと会う」「ホウキで空を飛ぶ」といったプロトタイプ版を筆者も体験してきました。
細かい心配りから伝わる制作陣の本気
体験会の入口から、『リトルウィッチアカデミア』のイラストやコメントがあり制作陣の愛を感じました。VRゲームのコンテンツだけでなく、制作側によるプレイヤーが体験しやすい導入づくりも重要ですね。
体験会レポート
今回はpracticeモードに挑戦しました。
スタッフの方にガジェットをつけてもらい、ゲームスタート!
すると暗闇の中、最初主人公アッコの声が聞こえてきます。杖を振ってと言われ、試しに杖を振ってみる……
すると木々が出現!
アッコからもっと杖を振ってと言われるので、杖を振ると暗闇から緑あふれる森林に変わりました!
アッコの指をさす方向からホウキが出現します!
ホウキに乗る練習をしようという話になりました。
ホウキに乗る練習がはじまります!
今回VRガジェットは、「Oculus Quest」です。コントローラーがホウキの代わりになります。(発売予定の対応プラットフォームは、PlayStation VR、Oculus Rift、 Oculus Quest、 SteamVRを予定しているそうです)
コントローラーがホウキってどういうことと疑問に思う方がいるので、参考にプレイ写真を載せました。
傍から見たら何やっているんだと思いますが、ホウキに乗っています。コントローラーがホウキの役割になっていて、コントローラーの操作で上昇下降や加速減速などができます。
一番楽しくプレイするには、椅子に座って腕を膝に乗せる姿勢でプレイすることです。ホウキに乗っている雰囲気を楽しめます。(この姿勢はゲームを楽しむうえで非常に重要です! )
最初慣れないホウキの操作で苦労しましたが、飛び始めてからもう少し加速できるかもと思い、加速すると本当に楽しいんです。「私、今空飛んでいる? ! 」と感動します。
またこの写真では伝わらないかもしれませんが、3Dモデルのアッコは全く違和感なくアニメから出てきたみたいに感じました。
その他VRゲームは音も重要な要素です。VRホウキレースでは音響もキャラとの距離感を感じれて、リアルにキャラクターが目の前にいるように感じられます。
そしてなにより、風景。
風景が本当に綺麗で、ホウキレースも楽しいけど、じっくり『リトルウィッチアカデミア』の世界を堪能したいというもどかしさを感じました。
1プレイしかできないのが、悔しい……! もっとプレイしていたかった……! これは来年のゲーム発売が楽しみですね。
VRゲームは普及してきましたが、アニメコンテンツをVRゲーム化する事例はまだ数少ないです。アニメの良さを引き出しつつ、VR体験による新たな感動がこれから生まれてくるかと思うとワクワクしますね。
VRゲーム化する上で苦労したこと
【苦労した点1つ目】2Dアニメの3Dモデル化
2Dアニメを3Dモデル化するのに、かなり苦労したと制作陣から聞きました。
アニメは2Dで作成されていますが、VRゲームにするということは3Dモデル化する必要があります。ただ単純に3Dモデルにしても『リトルウィッチアカデミア』の良さが引き出せません。
アニメ作品をVR化する上で、アニメ制作経験豊富で強力なチームを作成したそうです。その強力メンバーはこちら!
監督 | 山本隼一 |
音響監督 | 長崎行男 |
3DCGスーパーバイザー | 渡辺哲也 |
コンセプトアート | 加藤オズワルド |
監修 | TRIGGER |
※敬称は省略
錚々たる顔ぶれです。また『リトルウィッチアカデミア』の世界観を再現するべく、月に数回TRIGGERスタジオにて監修会をおこなっているようです。制作陣の本気度がうかがえますね。
さらに、ゲームをスムーズにプレイするためには、3Dモデルのポリゴンをできるだけ軽くしないといけません。
ポリゴン数が多いと処理に時間がかかり、ゲームに負荷がかかります。データを軽くするためにポリゴン数を減らしつつ、キャラクターの魅力を損なわないように細心の注意を払ったそうです。
▼リトルウィッチアカデミア -VRホウキレース- (仮) ティザームービー
【苦労した点2つ目】VR酔いを防ぐ技術
VR体験によって気分が悪くなる症状を指します。視覚と体感の不一致によって引き起こされソフトウェア側で対処しないといけません。
能動的なVRゲームのほとんどは、VR酔いの症状を引き起こします。現在VRゲームが移動しない「観る」コンテンツが多いのは、VR酔いが原因です。
『リトルウィッチアカデミアーVRホウキレースー』を制作している株式会社UNIVRSは特にVR酔いを防止する技術に強みを持っています。
株式会社UNIVRSが特許出願中の「VR酔いを防ぐ技術」は3つです。
- コントローラーのセンサー値から身体の動きを割り出し、VR空間に反映させる技術
- ユーザーが直感的に理解しやすいUX設計
- 外部デバイスの追加を必要としない汎用性が高い技術
株式会社UNIVRSは、これらの技術を組み合わせてVR酔いを防ぎ、従来できなかった新しいVR体験を作り上げているのです。
VR酔いは技術によって克服できる
VR技術はすごいと感じる一方で、なんだか似たようなゲームが多かった理由が今回の体験会を通して分かりました。「VR酔い」を避けた結果、プレイヤーは自ら動かない類似したゲームが多かったことが原因です。
「VR酔い」って辛いですよね。VR酔いを防ぐ技術が普及したら、VRは大きな進化を遂げるのではないでしょうか。
最後に
クラウドファンディングや体験会やコメントを拝見する限り、多くの人が『リトルウィッチアカデミア―VRホウキレースー』に期待しています!
株式会社UNIVRSの挑戦は、VRゲームの今後に大きく関わっていくでしょう。来年の発売が楽しみですね。今後も注目です。
謝辞
この度、記事執筆にご協力してくださった株式会社UNIVRSの皆様に感謝を申し上げます。
参照:『リトルウィッチアカデミア-VRホウキレース- 』制作プロジェクト!
TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』公式サイト
株式会社UNIVRS
撮影:増田あかり
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