最近、バーチャルYouTuberが非常にブームになっており、ニュースでその名前を聞かない日はないほどいろいろな情報が飛び交っています!
弊社でも多くのバーチャルYouTuber用データ作成の相談があるのですが、VRMデータという拡張子でデータを持っておきたいというお客さんもいらっしゃいます。
本日は、あまり聞き慣れないこのVRMデータについて解説します。
そもそもVRMデータって?
そもそもVRMデータとは何なのか。一言でいうと3Dデータの拡張子です。
株式会社ドワンゴから3Dアバターの共通拡張子として提供されており、使用するアプリケーションに依存せず使える共通のデータ形式として広めていく目的で作られました。
例えば、3Dアバターを使用する”Aというアプリケーション”用に自分の3Dアバターを作ったとします。そのあと、そのアバターを別の”Bというアプリケーション”で使用しようと思っても、インストール時にバグが出てしまい、アプリケーションB用に3Dアバターのデータを作り直す必要が出てきます。
3Dデータこのあたりが非常にシビアで、座標系やスケール、初期姿勢、表情変更、またリグ(骨)などの設定がソフトウェア毎に異なるため、いろいろなバグが出てしまうというわけです。
そこで共通のVRMというフォーマットをみんなで使おうというのが始まりです。
VRMデータの特徴と用途
VRMデータは大きく分けると3つの特徴があります。
最大の特徴は、上記で説明した通り、ユーザーはアバターをひとつ持っていればいろいろなアプリケーションに共通して使用できるという点です。
例えば、流行の3Dアバターでライブ配信をするバーチャルキャストもそうですし、VR空間でコミュニケーションを取れるVR chatなど、3Dアバターを使用するコンテンツは無数にあります。これらで遊ぶ際に、共通の1アバターを持っていればそれですむのです。
また、3Dデータにはモデルデータ以外にテクスチャーやマテリアルと呼ばれる、表面の色や質感、凹凸を表す情報のデータがあります。VRMデータはこれらすべてのデータを含めて1ファイルにまとめることができ、3Dアバターのデータを非常にシンプルに扱うことができます。
アバターデータであれば、揺れものといわれる髪の毛や衣服がなびく情報、また骨(関節)の情報などさまざまな情報があるのですが、これも統一規格として提供しており、ユーザーが使いやすいデータ形式になりました。
さらに、3Dアバター自体にタイトル・作者名やまた人格や性格といったライセンス情報を持たせることができます。3Dアバターならではの共通フォーマットの特徴で面白いですね。
VRMデータの今後
現在ではVRMデータ使用できるアプリケーションは一部に限られています。今後、共通フォーマットとして普及すれば、非常に便利なデータ形式になるでしょう。
※現在使用できるアプリケーション一覧はドワンゴのページで公開されています。
https://dwango.github.io/vrm/vrm_applications/
みんながVR空間でゲームやコミュニケーションを取る際に、1人ひとつの3Dアバターを持つ未来に一歩近づく、とても画期的な取り組みです。将来的にはVRMデータ対応のアプリケーションが増えていくか、あるいはVRMデータに取って代わる他のフォーマットが普及していくのか、気になるところですね!
それでは、今日はこのへんで! また次回!
出典:(C)VRM Consortium
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