こんにちは!
突然ですが、人の体のパーツを自由に作り出せる、そんな世界を想像したことはありませんか?
実は、そんな未来が来るのも、そう遠くはないかもしれないのです。
今回は、人間の細胞から臓器などの体組織を作り出すために研究が進められている、「バイオ3Dプリンター」について、紹介していきます!
3Dプリントで作られた血管を移植!
佐賀大学の中山功一(なかやまこういち)教授らが、バイオ3Dプリンターで作られた人工血管を患者に移植する臨床実験を始める見通しとなりました。
バイオ3Dプリンターで作製した人工血管の移植は世界でも珍しいケースで、医療技術の発展に貢献することが期待されています。
バイオ3Dプリンターのメリット
バイオ3Dプリンターに使われるのは、ノーベル賞を受賞し話題となったiPS細胞。様々な細胞に分化することができる細胞です。
バイオ3Dプリンターが使用される以前の、iPS細胞から臓器を作り出す手法には、
- 組織の品質にばらつきがある
- 完成までに時間がかかる
といった問題点がありました。
しかし、コンピューターで操作するバイオ3Dプリンターが用いられると
素早く
安定した品質で
しかも、本人の細胞からつくるため
アレルギー反応や細菌の感染リスクなしに臓器が作れるようになるのです!
バイオ3Dプリンターの仕組み
サイフューズ社の開発した研究者向けバイオ3Dプリンター「レジェノバ」では、画像左の3Dデータを出力する際、小型の剣山のような針の束に細胞を積み重ねて刺していくことで立体的な組織をつくります。
積み重ねられた細胞は2〜3週間ほど培養すると互いにくっつき、組織の完成!
一方、イスラエルでは、
細胞の塊などでできた「バイオインク」を使い3Dプリンターで心臓の形に積み重ねていく方法で臓器の作製に挑んでいます。
日本国内ではコピー機やプリンターで有名なRICOH(リコー)がインクジェットプリントの技術を生かし、「バイオインク」と類似した方法でバイオ3Dプリンターの研究・開発をしています。
おわりに
バイオ3Dプリンターが実際にわたしたちの治療に使えるようになったら、ドナー不足やドナーから移植された細胞、臓器への拒否反応といった問題がなくなり、より多くの人が救われると予想できます。人間の「治療」のあり方を大きく変える可能性を秘めたバイオ3Dプリンターの研究から、今後も目が離せません!
参照
CYFUSE
「「バイオ3Dプリンター」で作製、人工血管を患者に移植 佐賀大チームが臨床研究へ」
「3Dプリンターで「ヒト組織備えた心臓」作製、世界初 イスラエル」
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