3Dデータの作成には実物を3Dスキャンする方法や、3Dモデリングソフトで手作業で作成するなど様々な方法があります。
今回はその中でも写真をもとに3Dデータをつくるのに適したソフトやサービスを紹介します。
プロのデザイナーに依頼すると数万円かかりますが、簡単なデータであれば無料ソフトで作成可能です。
目次
写真から3Dデータを作成する方法
写真から3Dデータを作成する方法は大きく以下のふたつの方法があります。
フォトグラメトリによる作成
複数の角度からの写真をアップロードし、自動で3Dデータを作成する方法です。手作業が不要な分、楽に3Dデータの作成ができますが、十分な写真素材の用意が必要です。
3Dモデリングによる作成
写真はあくまで参考でそれを基に手作業で3Dモデリングする方法です。1枚の写真からでも作成可能ですが、技術が専門的なスキルがある程度必要になります。
それぞれの代表的なソフトウェアを紹介します。
※以下、本記事中すべての画像はソフトウェア公式サイトからのスクリーンショット、および操作画面をキャプチャしたものです。
フォトグラメトリによる作成
3DF Zephyr(3DFゼファー)
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フォトグラメトリのソフトウェアで非常に有名なソフトウェアです。50枚以下の写真をアップロードして3Dデータを作成する場合は、無料で利用できます。
写真のアップロード可能枚数や機能が増える有料版でもランクに応じて、1.5万、3万円、5万円ほどの買い切りタイプのため、月額費用が不要で非常に購入しやすいソフトウェアです。
Autodesk Recap(オートデスク リキャプ)
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作りたいモデルの前後左右、複数枚の写真を元に自動で3Dデータを生成します。提供元はAutodesk(オートデスク)社で、「Autodesk Memento」「Autodesk Remake」といったソフト名を経て、現在Recapに統合されました。
Autodesk社はMayaや3dsMaxを初め、多くの3Dモデリングソフトウェアを開発しているメーカー。写真からデータを生成する3Dモデリングツールの本命といえます。業務的な利用ではない場合、少し多機能すぎるため、持て余すかもしれません。
有料ソフトで年間310ドルですが、無料トライアル版も存在します。また有料版ではドローンを使って測量し、そのまま3Dデータ化も可能です。
Reality Capture(リアリティキャプチャー)
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特に精度が高いと評判のあるフォトグラメトリソフトウェアで、機能面も充実しておりハイエンドユーザー向けの仕様になっています。
ただし、月額利用が3万円・9万円、買い切りタイプが180万円と非常に高額なツールです。
Mesh room(メッシュルーム)
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フォトグラメトリには珍しいオープンソースで無料利用できるソフトウェアです。機能面も充実しているので、とりあえずお金をかけずにフォトグラメトリをしたい方には非常におすすめです。
3Dモデリングによる作成(初心者向け)
ここからは自動で3Dデータが生成されるものではなく、手作業で3Dモデリングをおこなうソフトウェアです。まずは厚みをつけるだけであったり、写真をなぞるような感覚で作成できるものなど、初心者向けのソフトを紹介します。
SELVA 3d(セルヴァ3d)
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1枚の画像をアップロードすると、厚みを付けて3Dデータを作成できるwebサービスです。ロゴの場合は、切り抜きで厚みのあるモデルになり、写真の場合は板状の半立体レリーフのようなデータになります。
スタンダードクオリティのstlデータであれば無料でダウンロード可能です。よりハイクオリティのデータをダウンロードするには、1データにつき2.5ドル必要です。
Image to Lithophane(イメージ トゥ リトフェイン)
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1枚の画像からレリーフを作成できる無料のWebサービスです。板状だけでなく球状や筒状も可能です。ただし、フィギュアのような複雑な形状は生成できず、表面に凹凸をつけるだけのツールです。
サービス名のLithophaneとは透かし彫刻のことで、ランプシェードのように裏側から照明を当てると絵柄が浮き出るようになっています。
Smooothie-3D(スムージー3D)
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Smoothie-3Dは、写真をなぞり3Dモデルを作成できるWebサービスです。会員登録後に、無料で利用できます。他の3Dモデリングソフトと比べ、専門的なスキルが不要で直感的なモデリングの操作が特徴です。また、SNSや各サイトへのシェアを簡単におこなえるようになっています。
Fusion 360(フュージョン360)
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再三にわたり本メディアでも紹介してきたFusion 360。非商用や学生・教員・スタートアップは無料で利用できる3DCADソフトウェアです。写真やイラストを参考に取り込みながらモデリングできます。
Blender(ブレンダー)
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Blenderはオープンソフトの3DCGソフトウェアで無料で利用できます。近年、その多機能性が注目されており、Web上に使い方などの解説記事や関連書籍も増えています。写真やイラストを取り込んでモデリングが可能です。
まとめ
写真から3Dデータを作成するソフトウェアやサービスはいろいろありますね。自分が持っている写真素材の枚数や質に応じて使い分けてみてください。
また、複雑な形状であれば写真から簡単に作成することが難しく、手作業でのモデリングが必要になってしまいます。
紹介したFusion 360やBlenderで作成可能ですが、初心者には使いづらいモデリングツールなので、その際は3Dデータ作成サービスへの外注もご検討ください。
弊社の3Dデータ作成サービス「モデリー」でも3DCADや3DCGデータのご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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