iPad で使える3Dモデリングツール「Shapr3D(シェイパースリーディー)」の基本的な使い方を解説します。
Shapr3Dは、誰でも気軽にモデリングを楽しめるモデリングアプリです。
モデリングの経験がない方やShapr3Dを使ったことがない方にも分かりやすいように、基本操作から説明するので、ぜひ最後までご覧ください。
はじめに
Shapr3DではiPadとApple Pencilを用いてモデリングをおこないます。他の3DCADとは異なり直感的に操作できるのが特徴です。
今回は、モデリングの練習として「テーブル」を作成します。テーブルのようなシンプルなモデルであれば10分〜20分で簡単に作成可能なので挑戦してみてください。

スケッチを描いて押し出そう
はじめに、テーブル上部の「スケッチ」を描きます。3Dモデリングをおこなう際には、「平面にスケッチを描く」→「スケッチをもとに立体化する」という流れが基本なので覚えておきましょう。
Shapr3Dでは右上のビューキューブを選択して視点を切り替え可能です。今回は、「上部」を選択し、上から見た視点に切り替えます。

視点を切り替えたら、下に示したようなスケッチを描いてみましょう。「スケッチ」→「線/曲線」を選択。紙に線を引くように、ペンを動かせば簡単に線分を描けます。今回は、細かい寸法はあまり気にしなくても大丈夫です。

次に、描いたスケッチに「押し出し」を適用して立体化します。「押し出し」は平面を垂直方向に引き伸ばし立体を作成するコマンドです。「押し出し」は3Dモデリングで頻繁に使われるコマンドなので必ず身につけておきましょう。
「ツール」→「押し出し」から実行できますが、Shapr3Dでは面を選択し、表示される矢印を移動させれば瞬時に「押し出し」を実行できるのが特徴です。今回は、先程描いたスケッチを選択し、「4 mm」ほど押し出しました。

「フィレット」でエッジを調整しよう
「フィレット」とはエッジに丸みをつけるコマンドです。「フィレット」を使って作成したボディに丸みをつけましょう。丸みをつけたいエッジを選択し、外側に引っ張れば「フィレット」を適用できます。
まず、中央のエッジにフィレットを適用します。今回は、中央部分に大きめに「24 mm」のフィレットをいれました。

四隅にも同様にして「8 mm」程度の「フィレット」を適用します。

エッジの調整が終わったら、作成したボディを上方向に持ち上げましょう。まず、ボディをダブルタップしてボディ全体を選択。ボディを選択したら、矢印を引っ張ればボディを移動できます。

「ロフト」で脚部分を作成しよう
「ロフト」コマンドを使ってテーブルの脚を作成します。「ロフト」とは複数のスケッチを連続的に繋げて、立体を作成するコマンドです。
まず、「スケッチ」→「円」を選択し、一番下の平面に円を描きます。今回は角の部分に「1.5 mm」の円を描きました。

次に、テーブルの裏面にも同様にして、半径「2 mm」円を描きます。スケッチを描く平面を選択するのが難しいですが、平面を先に選択してからスケッチコマンドを押すと簡単に操作できます。
また、平面をダブルタップしても、スケッチを描く平面を選択可能です。

実際に、ロフトを使ってスケッチを立体化します。「ツール」→「ロフト」を選択。先程描いたふたつの円を選択すれば、新たに立体が作成されます。

「ミラー」を使って作成したボディを複製します。「ミラー」では選択した線分、または面に対称な図形を作成できる便利なコマンドです。モデリングの手間が省けるので積極的に利用しましょう。
まず、「ツール」→「ミラー」を選択。ミラーを適用するボディをダブルタップで選択し、対称面に下に示した面を選択します。先に対称面に長方形などのスケッチを描いておくと、対称面を選択しやすいです。
左上の「コピー」にチェックを入れ、「完了」を選択して「ミラー」を終了します。

「ミラー」を使って脚を完成させよう
さらに、テーブルの脚にパーツを追加します。まず、横から見た視点に切り替え、下に示したような細長い長方形のスケッチを描きます。

スケッチを描けたら、スケッチが脚に重なるように横方向にスライドします。

次に、長方形のスケッチを左右に押し出し、両側の脚とくっつけます。

下に示したようになればOKです。「ツール」→「ユニオン」を使えば作成したボディをひとつのボディに結合できます。今回は、脚の部分の3つのボディを結合しました。

「ミラー」を使って反対側にも同じものを作成します。脚部分のボディをダブルタップで選択し、対称面に下に示した面を選択すれば「ミラー」を適用可能です。

「変形」からコピーを作成しよう
最後に、テーブル下の部分を作成します。まず、中央に円のスケッチを描きます。今回は、円の半径を「1 mm」としました。

円のスケッチが描けたら、両側に円を押し出して柱を作成します。

柱がひとつ完成したら、そのボディを複製しましょう。まず、「変形」→「移動/回転/スケール」を選択。左上の「コピー」にチェックが入っていない状態では、ボディを任意の方向に回転、平行移動できます。
今回は、「コピー」にチェックを入れ、「4 mm」間隔でボディを複製しました。矢印を引っ張ると複製されたボディが移動し、手を離すとその位置にボディが作成されます。

反対側にも同様にボディを作成したら完成です。

「ツール」→「色」から、ボディに色をつけることが可能です。お好みに合わせて色をつけて仕上げてみてください。

おわりに
最後までご覧いただきありがとうございます。Shapr3Dは直感的にモデリングできるのが一番の魅力です。操作に慣れるまでは大変ですが、慣れれば手軽にモデリングできるので、Shapr3Dでモデリングを楽しみましょう。

3Dモデル制作サービス『モデリー』では、納得の価格、安定の品質であらゆる3Dデータを提供します。まずはお気軽にご相談ください。

3Dプリントが3日で届くサービス『3Dayプリンター』も展開しています。3Dモデリングから3Dプリント・塗装など後加工までサポートします。