3Dデータってどんな領域で使われてるの?
長らく本メディアで書いてきた3Dモデリング。
今までは、3Dデータの作り方やモデルソフトなどの紹介をしてきました。今回は作られた3Dデータがどんな場面で使われているのかを書いていきたいと思います。
製造分野における3Dデータの活用
3Dプリンティングによる試作、金型量産の際に3Dデータを活用します。
3Dデータが登場する前は、「図面」によるコミュニケーション手法が多く見られました。図面を元に金型を製作したり、木型を削り試作品を作っていました。
しかし、コンピューター上でモデルが作れるようになり、紙での受け渡しではなく通信回線を通して簡単にモデルの受け渡しができるようになります。
中間データにより、多人数でモデルをいじれるようになる
多くの人に見せる際に、「図面」では修正が難しくなります。そこで、Autodesk社が異なる3Dモデルソフトでも使用できる「DXF」というファイル形式を公開し、標準フォーマットが定められるようになりました。
他にも、STEPやIGESファイルなどの中間データが一般化し、今までと違い、個人での設計から複数での設計が多くなります。
アニメ分野での活用
アニメ分野における3Dの活用。
そもそもディズニーやピクサーが、3DCGによる映画を出しているので当たり前じゃないか?という声も上がりそうですが。通常のアニメの中でも3DCGは使われています。
例えば、2015年に大ブームを起こした「ラブライブ」というアニメ(個人的にも5回ほど見ました)
主人公を始めとする9人の高校生がスクールアイドルとして活躍する作品です。作品の特性上、歌って踊るシーンが多くあります。
▼手書きによる画像
▼同じ映像で、3D CGの場面
他の記事の引用ですが、こちらの画像とか分かりやすいですね。
アップの場面は手書き、動くシーンは3Dというような使い方をしております。
「ドキドキ!プリキュア!」でも3DCGを使ったエンディング動画を作成。
■参考サイト
使ったモデルは、ゲーム・スマホアプリにも汎用的に活用
アニメなどで作成した3Dモデルですが、他の分野にも使うことができます。
スマホアプリ、DSやPSPなどのゲーム機などにも活用されております。アニメと同じく「ラブライブ」を例に見てみましょう。
妖怪ウォッチなどを展開しているレベルファイブなども、3Dモデルを汎用的に使うという取り組みがされていると思います。
1つの作品をアニメ・ゲーム・映画・スマホアプリなど、多岐にわたる事業展開を行っているので、手書きでなく3Dモデルを使うことで品質を保ち、効率的に製作コストを削減できていると思います。
今回は、アニメ→ゲームというような使い方をしますが、もちろん逆のケースもあります。
もっと詳しく知りたい方は、以下の記事がとても参考になります(この記事が詳しすぎて凄い…)
「ラブライブ!」ライブシーンの3DCGの演出について [アニメCG]
AR/VRでの分野での活用
AR/VRでの世界では、3Dモデルが多く使われます(当たり前なんですが…)
ARのオブジェクトとして使われたり、VR空間の中のモデルとして活用されます。アプリによって、3Dモデルの大きさなどの制限があります。
分野によって3Dデータは異なるの?
製造とアニメーション分野では、3Dデータ自体が違ってきます。
- 製造分野 → ソリッドモデル(内部が詰まっているモデル)
- アニメ・VR/AR分野 → サーフェスモデル
アニメやARなどは比較的中身は何でもいいのですが、3Dプリンターで出力する際は気をつけなければ行けない点がいくつかあります。
3Dプリントを行う上で、最低限の厚みはあるか、ポリゴン数は適切か、シェルは重なってないか、などのルールがあります。
単純に3Dモデルを全てのものに使えるわけではないのですね。
以上、3Dデータの様々な活用方法でした!
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